ソウルの市内で小さな写真館を経営しているジョンウォンは難病で余命わずかの独身青年。本人も家族も、残された日々を明るく過ごそうとととするが、時折言いようのない哀しみに襲われる。そんなある日、ジョンウォンの店に交通警官のタリムが急ぎの現像を頼みにやって来た。それから毎日のように訪れるタリムと他愛のないおしゃべりを楽しむジョンウォン。ふたりは次第に心引かれていくが、思いを伝えぬままジョンウォンが入院する日がやってきた。

70年代初頭、スコットランドの寒村の女性ベスは油田で働く男と結婚するが、彼は事故で全身麻痺となってしまう。夫に「別に愛人を作りその様子を話して欲しい」と頼まれたベスは……。ラース・フォン・トリアー監督作。

ヒースが咲き乱れる英国ヨークシャーの丘、“嵐が丘”と呼ばれるその丘に住む農場主アーンショーには息子ヒンドリー(ジェレミー・ノーザム)と娘キャシー(ジュリエット・ビノシュ)がいた。ある日アーンショーはジプシーのみなし子ヒースクリフ(レイフ・ファインズ)を神からの授かりものだと言って家に連れ帰る。父の死後、ヒンドリーは、ヒースクリフを下男として冷酷に扱いはじめる。ヒースクリフにとっての心の支えは美しい娘に成長したキャシー一人だった。