西側諸国とロシアの軋轢を時系列で追い、ウラジーミル・プーチンの素顔に迫る。共産主義が終焉を迎え、周辺国では次々と革命が起き、NATO(北大西洋条約機構)も拡大を止めようとはしない。迫り来る普遍主義を打破するために、プーチンは中国を経済パートナーに選んだ。ベラルーシやカザフスタンとも経済圏を構築。脱欧州化を進める。国内では正教会を支配し、宗教的権威を利用。シリア内戦ではアサド政権を支援し、専制国家どうしの結びつきを強めてきた。自由個人主義が分断と混沌を招いたロシアでは、国家の団結による「強国への復帰」こそが国民の悲願だ。ジャーナリストや学識者、元政治家などの分析や証言を交え、ロシア国民を熱狂させる権威主義者の、指導者としての歴史を追う。
ロシア人科学者が暴露した国家ぐるみのドーピング。プーチンにとって最悪の内部告発者となった男の証言に米国人自転車選手が迫り、アカデミー賞を獲得した作品。
第二次大戦中、ナチの手から逃れるためにユダヤ人であることを隠して生きのびた、ソロモン・ペレルの実話に基づく人間ドラマ。監督・脚本は、「コルチャック先生」(脚本)のアグニエシュカ・ホランド。製作は「冬物語」のマルガレット・メネゴスと「ドイツの恋」のアルトゥール・ブラウナー。撮影はヤツェク・ペトリツキ。音楽はズビグニエフ・プレイスネルが担当。主演はドイツのテレビドラマに出演していた、本作が映画初出演のマルコ・ホーフシュナイダー、「ボイジャー」のジュリー・デルピー。
1972年、アイスランドで行われたチェス世界選手権で、ボビー・フィッシャーとボリス・スパスキーが対戦する。長きにわたりソ連がタイトルを持ち続けてきたが、史上初のアメリカ人挑戦者が誕生。若き天才の登場に世界中が注目する中、ボビーは第2局に出現することなく不戦敗となり……。<トビー・マグワイアが実在の天才チェスプレイヤー、故ボビー・フィッシャーを怪演した白熱の心理ドラマ。米ソの冷戦時代、盤上での代理戦争を死にものぐるいで戦ったアメリカの奇才対ソ連チャンピオンの手に汗握る対戦を活写する。貫録ある世紀のライバルをリーヴ・シュレイバーが熱演。変わり者の奇才の波瀾万丈の人生と、緊張感あふれる頭脳戦に手に汗握る。>