昔々のフローリン国。美しい娘・キンポウゲと青年・ウェスリーは互いに愛し合っていたが、ウェスリーの訃報にキンポウゲは生きる希望を失い、腹黒いフンテバーティング王子の求婚を受け入れる。

誰ひとりとして脱獄に成功したことのない刑務所―――アルカトラズ島。ここに一人の囚人が送り込まれた。彼の名はフランク・モーリス。所内で以前、別の刑務所で一緒だったアングリン兄弟と彼は脱獄計画の実行を決める……。あの『ダーティハリー』の名コンビ、ドン・シーゲル監督=クリント・イーストウッドが放つ、873日をかけた脱出作戦を事実に基づいて描く脱獄映画の秀作。

ある嵐の夜、イタリアの漁船が洋上に漂う意識不明の若い男を発見する。引き上げられたその男の背中には弾痕があり、皮下にはマイクロカプセルが埋め込まれ、それにはスイスの銀行の口座番号が印されていた。男はなんとか息を吹き返すが、記憶を失っており、自分の名前も分からない状態だった。数週間後、彼は身元の唯一の手掛かりであるスイスの銀行に向かう。その貸金庫にはジェイソン・ボーン名義を含め6ヵ国のパスポートや大金、そして拳銃が入っていた。やがて暗殺者たちに狙われ始めた彼は、偶然出会ったマリーの協力を得てパリへと向かうのだった。

自分を暗殺者に仕立てあげたCIAの極秘プロジェクト、“トレッドストーン計画”などに関する取材を進めていた新聞記者ロスとロンドンで接触しようとしたボーン。しかし、CIAの現地要員に監視されていたロスは、若い暗殺者に狙撃されてしまう。

前作から2年。CIAのパメラ・ランディは、ベルリンである事件の調査を行っていたが、何者かの襲撃を受け、調査チームの一人が死亡。時を同じくして、ボーンたちにも危険が迫る。人目を避けてインドのゴアで暮らしていたジェイソン・ボーンと恋人のマリーに刺客が迫り、マリーは殺されてしまう。ボーンはCIAが自分を始末しようとしていると推測してCIAを追い、CIAのパメラは現場に残されたボーンの指紋から襲撃犯はボーンだと考えボーンを追う。そしてベルリンとモスクワを舞台に、次第に「トレッドストーン計画」に隠された真実が明らかになっていく。

過去の「感染」よって、正常な機能を失い無秩序に、そして無限に増殖する巨大な階層都市。都市コントロールへのアクセス権を失った人類は、防衛システム「セーフガード」に駆除・抹殺される存在へと成り下がってしまっていた。都市の片隅でかろうじて生き延びていた「電基漁師」の村人たちも、セーフガードの脅威と慢性的な食糧不足により、絶滅寸前の危機に瀕してしまう。少女・づるは、村を救おうと食糧を求め旅に出るが、あっという間に「監視塔」に検知され、セーフガードの一群に襲われる。仲間を殺され、退路を断たれたその時現れたのは、“この世界を正常化する鍵”と言われている「ネット端末遺伝子」を求める探索者・霧亥(キリイ)であった。

ローマ行きの旅客機内に、爆弾が持ち込まれているという通報が入った。機長と主任スチュワーデスは、爆弾の入ったアタッシュ・ケースを確保しようとするが、犯人は爆弾もろとも自殺してしまう。そしてその衝撃で、旅客機の胴体に亀裂が入り、空中分解の危機が訪れる。急遽、旅客機はケネディ空港へ向けて転回するが、空港は猛吹雪のため一切の機能を停止していた……。

文豪・フロベールの原作をイザベル・ユペール主演で映画化した文芸大作。往診に来た医師シャルル・ボヴァリーを一瞬にして虜にした美女エマは、やがて彼と結婚。だが平凡な毎日に飽きた彼女は姦通を重ね、身を滅ぼしていく。

夫婦で物件を見た帰り道、妻の運転で事故に遭ったジャーナリストのジョン。脳の奇病と診断を受けて病院に収容された妻は、不可解な言葉を残して他界するが……。1960年代にアメリカで実際に起きた数々の超常現象を描いた異色ホラー。

暴君ガルバトリックス支配下のアラゲイシア帝国。辺境に暮らす少年エラゴンは、ある日森の中で青く光る石を拾う。だがそれはドラゴンの卵で、やがて青い雌ドラゴン・サフィラが誕生する。エラゴンは語り部ブロムからドラゴンとドラゴンライダーがこの国の平和を守っていたという歴史を聞く。一方、ドラゴンの誕生を知った王は刺客である魔物を放つ。魔物に叔父を殺されたエラゴンは、最後のドラゴンライダーとなる使命を負う。