主人公は、貧しさゆえに置屋に売られたひとりの少女。辛く厳しい日々の中で、全ての希望を見失ったとき、立派な身なりをした“会長"と呼ばれる、ひとりの紳士との運命の出会いが訪れる。「もう一度、あの人に会いたい…」儚い願いを胸に、少女は美しく変貌を遂げ、ミステリアスな輝きを放つ瞳と天性の聡明さによって、やがて花街一の芸者“さゆり"となる。そして、ついに芸者として会長と再会することになるが、その先には過酷な運命と激動の時代が待ちうけていた…。

25歳の夏にラモン・サンペドロは、事故により首を骨折、寝たきりの生活を送る身体になってしまう。それから26年後、ラモンは自ら人生にピリオドを打つことを決意するが、弁護士フリアと村の女ローザと出会う。

スポーツ記者のラウル・デュークと、サモア人で弁護士のドクター・ゴンゾー。彼らはバイクレースの取材のため、トランク一杯に「治療薬」と称したあらゆるドラッグを詰め込み、一路ラスベガスへ。超一流ホテルのスウィートルームに到着した彼らは、取材そっちのけで、早速ドラッグ三昧。ホテルを荒らしまくってやりたい放題する。

グラントとフィオナは仲むつまじい老夫婦。だがフィオナがアルツハイマーと診断され、養護施設に入ることとなり……。女優サラ・ポーリーが脚本も手がけて送る初監督作品は、認知症を真正面からとらえた愛の物語。

マンハッタンの豪邸に住み、高級車を乗り回し、おまけにハンサム。完璧な人生を謳歌する出版界の若き実力者デヴィッド・エイムス。ジュリーという美しい恋人もいて、何不自由ないはずが、どこか物足りなさを感じていた。そんなある日、デヴィッドは親友の恋人ソフィアに一目惚れしてしまう。しかし、デヴィッドの心変わりを敏感に察したジュリーは、嫉妬に駆られて自ら運転する車でデヴィッドとともに崖に突っ込んでしまう。奇跡的に一命を取りとめたデヴィッドだったが、その顔は怪我のために見るも無惨に変わり果ててしまう。

17歳のブルジョアの少女が父レイモンに新たに出来た恋人アンヌ(カー)が母となる現実を受容できず、それまでの若い愛人エルザ(ドモンジョ)と共謀して、父と彼女との仲をアンヌに見せつけて別れさせようとする。ところが絶望に車を駆って去るアンヌは運転を誤って崖から落ちて死んでしまう。一年前の出来事だった。今は陽光明るい夏のリヴィエラにいても、少女の世界は晴れることなどないと思われる惨めな悲しみに満ちていた。

現実感の希薄な社会に嫌気が差し、未知のスリルを求めてタイのバンコクにやって来た米国人青年リチャード。安ホテルに泊まった彼はダフィという男性から《ビーチ》の伝説を聞き、その場所を記した地図を受け取る。翌日、自殺したダフィを発見した彼は、地図が本物だと確信し、フランス人カップル、エチエンヌとフランソワーズを仲間にして《ビーチ》を目指す。数々の危機を潜り抜け、彼らは孤島の奥に《ビーチ》を発見する。

友だちとの遊びから帰ってきた女子高校生ルビー・ベイカーを待ち受けていたのは両親の交通事故死という突然の訃報。ルビーと弟のレットは二人きりで取り残されてしまう。しかし、二人には400万ドルの遺産が残されていた。そして、二人が成人するまでは両親の遺言に従って、昔の隣人で心優しいグラス夫妻が面倒を見ることになる。