ニューヨークの開業医ビルとアリスの倦怠期を迎えている夫妻は、ビルの患者で友人のジーグラー夫妻が開いたクリスマス・パーティーに招かれる。このパーティでビルはピアニストであり旧友のニックと再会し、アリスはビルと別れて個別にパーティーを楽しむことにしたが、ビルは女性たちに誘惑され、一方でアリスはハンガリー人の紳士に誘惑される。

吉井良介(菅田将暉)は、町工場に勤めながら“ラーテル”というハンドルネームを使い転売で日銭を稼いでいた。医療機器、バッグにフィギュア……売れるものなら何でもいい。安く仕入れて、高く売る、ただそれだけのこと。転売の仕事を教わった高専の先輩・村岡(窪田正孝)からの“デカい”儲け話にも耳を傾けず、真面目にコツコツと悪事を働いていく。吉井にとって、増えていく預金残高だけが信じられる存在だった。そんな折、勤務先の社長・滝本(荒川良々)から管理職への昇進を打診された吉井は、「3 年も働いたんだ。もう十分だろう」と固辞し、と、その足で辞職。郊外の湖畔に事務所兼自宅を借り、恋人・秋子(古川琴音)との新しい生活をスタートする。地元の若者・佐野(奥平大兼)を雇い、転売業が軌道に乗ってきた矢先、吉井の周りで不審な出来事が重なり始める。徘徊する怪しげな車、割られた窓ガラス、付きまとう影、インターネット上の悪意——。負のスパイラルによって増長された憎悪はやがて実体を獲得し、狂気を宿した不特定多数の集団へと変貌。その標的となった吉井の「日常」は急速に破壊されていく……。

1980年、スペインのアンダルシア。湿地帯にある小さな町で、2人の少女の行方がわからなくなる。やがて彼女らは激しい拷問を加えられた果てに殺される。ベテラン刑事のフアンとマドリードから左遷されてきたペドロは、これまでにも似た事件が起きていたことを知る。調べを進めていくうちに、貧困、汚職、麻薬密売、小児性愛といった町と住人が抱える闇を目の当たりにするフアンたち。そんな中、新たな少女失踪事件が起きてしまう。<スペインの映画賞の最高峰であるゴヤ賞で、作品賞や監督賞などを受賞したミステリー。1980年のスペインを舞台に、少女強姦殺人事件を追い掛ける2人の刑事が事件の背後にあるさまざまな闇を目の当たりにする。メガホンを取るのは、『UNIT 7 ユニット7/麻薬取締第七班』のアルベルト・ロドリゲス。『アイム・ソー・エキサイテッド!』などのラウール・アレバロとアントニオ・デ・ラ・トレらが結集する。緊張感に満ちあふれた物語とタッチに圧倒される。>

2004年4月12日、怪奇実話作家・小林雅文の自宅が全焼し、妻の焼死体のみが発見された。行方不明となった小林は、ビデオ作品「ノロイ」を完成させたばかりだった。

「私の頭の中の消しゴム」「四月の雪」のソン・イェジン主演で、政治家の夫とその妻がが不可思議な事件に巻き込まれていく様を描いたサスペンススリラー。脚本に「オールド・ボーイ」「スノーピアサー」のパク・チャヌクが参加している。ある日、娘が突然失踪してしまったヨミンは、娘の行方を探そうと必死になるが、国会議員を目指して選挙活動中の夫ジョンチャンは、15日後に迫った選挙に気を取られてばかり。娘の失踪を真剣に取り合わない人々に憤慨するヨミンは、ひとりで娘の痕跡をたどっていくが、その過程で驚くべき真実を目の当たりにする。主人公ヨミンをソン・イェジンが演じ、政治家の夫を「妻が結婚した」でもソンと共演したキム・ジュヒョクが扮する。

字廻組の組員・南は兄貴分の尾崎に生涯の忠誠を誓っていたが尾崎の言動がおかしくなった。狂いつつある尾崎に恐怖を感じた字廻は、南に尾崎を殺して死体を名古屋にあるヤクザの処理場で始末するよう命令する。悩みながら名古屋へ出発した南は、事故で尾崎を殺してしまう。ところが、途方に暮れて立ち寄った喫茶店でほんの少し目を離した間に、車中の尾崎の死体が消えてしまう。

観葉植物販売会社「サニープラント販売」で同僚の田口が自殺してからというもの、ミチの周辺では身近な人たちが次々と黒い影を残し姿を消していってしまった。 同じ頃、大学生の亮介は、”ウラヌス”というプロパイダでパソコンで噂で聞いていた「幽霊に会いたいですか」と問う奇妙なサイトにアクセスしてしまう。 次々と黒い影を残し消える人たち。不気味に変容しはじめる世界。亮介が思いを寄せていた春江も不可解な行動をとり始める。 赤いテープに囲われたアパートのドアを見つめて佇む作業員が何かをしてしまったことが始りのようだった。 親しいものたちが消えてゆき日常が崩壊していく中、ミチと亮介は出会い、共に逃避しようとするが寸前、亮介にも危険が及んでしまう。ミチはそれでも亮介を連れ、幽かな希望目指して船出するのだった。