映像作家・加藤久仁生が制作した短編アニメーションで、後にフランスのアヌシー国際アニメーション映画祭で最高賞を受賞、さらにはアカデミー賞の短編アニメ映画賞をも受賞し、一躍世間の話題となった。海面が上昇したことで水没しつつある街に一人残り、まるで塔のようにそびえ立った家で暮らしている老人がいた。彼は家が沈みかけるたびに、積み木のように上へ上へと家を建て増しすることで難をしのぎつつも穏やかに暮らしていた。そんなある日、彼はお気に入りのパイプを海中へと落としてしまう。それを拾うために彼はダイバー姿になって海中へと潜っていくが、やがて彼はかつて共に暮らしていた家族との思い出を回想していく。セリフが無く物語は淡々と進むが、海外で受賞後に日本で上映された際には女優の長澤まさみがナレーションを担当した。

夏休みを利用しておばちゃまの羽臼屋敷を訪れる“オシャレ”と6人の友人。だがおばちゃまはすでにこの世の人ではなく、戦死した恋人への思いだけで存在し続ける生き霊だったのだ。そして若返るためには少女を食べなければならない。ピアノや時計が少女たちを次々に襲い、羽臼屋敷は人喰い屋敷と化した……。

果物屋のおじさんがオレンジの箱を開けると、そこには小さないきものが眠っていた。起こしてもすぐに倒れることからチェブラーシカ(ばったり倒れ屋さん)と名付けられたそのいきものは、正体不明で動物園にも受け入れを拒否され、やむなく古ぼけた電話ボックスで暮らすことになる。チェブラーシカはひとり寂しい毎日を過ごしていたが、あるとき「友達募集」の貼り紙に応え、動物園で働く孤独なワニのゲーナと友達になった。