5話の短編で構成されたオムニバスのホラー映画。1950年代のECコミックに代表される、20世紀中盤に隆盛を誇った“ホラーや犯罪物語を題材としたアメリカン・コミックス”の再現を作品全体のテーマとしている。スティーヴン・キングがオリジナル脚本を書き下ろし、製作陣には『ゾンビ』他の監督ジョージ・A・ロメロ、特殊メイクアーティスト、トム・サヴィーニなど数多くの著名人が名を連ね、キング本人とその息子ジョー・ヒル、サヴィーニは俳優としても出演している。

恐怖小説の祖ラヴクラフトの原作を映画化、日・米・仏3ヵ国の監督が演出したオムニバス・ホラー。第1話は60年前の惨劇を再体験する男の物語。第2話は不老不死を研究した博士と若い娘の愛の悲劇。第3話は魔物の巣に迷い込んだ男の悪夢。予算のせいか特殊メイクの完成度が今一つだが、ロマンと恐怖を描き出す語り口はどれも一級品。SFXをトム・サヴィーニ、スクリーミング・マッド・ジョージ、トッド・マスターズが担当している。