奄美大島で生活している16歳の界人と同級生の杏子。ある日、島の人々の相談を受けるユタ神様として生きてきた杏子の母イサが、難病で余命わずかなことがわかる。杏子を励ましながらも、神と呼ばれる者の命にも限りがあることに動揺する界人。そんな中、恋人のいる母・岬が醸し出す女の性に嫌悪感を抱いた彼は、衝動的に幼少期に別れた父のいる東京へと向かう。久々に父子一緒の時間を過ごして島に戻った界人だが、岬の行方がわからなくなったという知らせが飛び込んでくる。

1949年、パリでフランス料理の虜となったアメリカ女性ジュリア。彼女は名門ル・コルドン・ブルーで学ぶと、家庭で誰でも作れる524のレシピを本にまとめて出版する。本はベストセラーとなり、彼女はテレビの料理番組に出演するなど一躍人気者となった。それから50年後のニューヨーク。小説家になる夢に破れた29歳のOLジュリーは、人生を変えるためにある無謀な計画を立てる。それは、365日かけてジュリアが書いた524のレシピに挑戦し、その過程を毎日ブログに綴ることだった……。

大学の数学教授であるグレゴリーは過去の苦い経験から、セクシーな美女を見ただけでめまいを起こすという奇妙なクセの持ち主。そんな彼が、ふとしたきっかけで同じ大学で教える地味で知的な女性ローズと知り合う。やがて二人は恋に落ち夫婦となるが、グレゴリーが望むのは“セックスレス”な生活だった。女性として不満を抱くローズは、彼の気持ちを変えるため魅力的な女性になる決心をするが・・・。