山戸結希監督が企画・プロデュースを務め、自身を含め80 年代後半〜90 年代生まれの新進映画監督、総勢15 名が集結。“自分自身のセクシャリティあるいはジェンダーがゆらいだ瞬間が映っていること”を共通のテーマとして、各監督が8 分以内の短編で表現するオムニバス作品。

野火明監督の短編映画。1992年のゆうばり国際ファンタスティック映画祭の自主製作映画部門・BJシネマ大好き映像大賞の両部門でグランプリを受賞し、審査員であったツイ・ハークから絶賛された。 男はしがない大道芸人、一人路上でパントマイムを演じる。女は大勢の男を騙して金をせしめる日々、罪悪感は全くない。ふとしたきっかけで、二人は出会った。そして、二人の心に何かが芽生えた。だが、二人に待ち受けているのは残酷な現実だった。

4人の若手監督が連作した長編作品。本作の企画、プロデュースを務めた松林うらら演じる売れない女優・蒲田マチ子の視点を通して、女性が人格をうまく使い分けることを求められる社会への皮肉を、彼女の周りの人々との関わりを交えながらコミカルに描いていく。仲の良い弟から紹介された彼女の存在から、マチ子が自身の在り方を振り返ることとなる「蒲田哀歌」(監督:中川龍太郎)、マチ子と大学時代の友人たちが、仕事や男性のことなどを話し合う中で、それぞれが隠していたものをさらけ出していく「呑川ラプソディ」(監督:穐山茉由)のほか、「行き止まりの人々」(監督:安川有果)、「シーカランスどこへ行く」(監督:渡辺紘文)の4編で構成。