1930年、ロサンジェルスのハイウェイ沿いにあるガソリンスタンドの安食堂。ここにひとりの流れ者がやって来る。食堂の女房の体に魅せられた男は、そこで働くことにした。やがて二人は情事を重ねるが食堂の主人はまったく気づかない。そして二人はついに、恐ろしい計画を実行に移すのだが…。

三上於菟吉の同名時代小説を、伊藤大輔と衣笠貞之助が脚色、和田夏十がシナリオ化し、市川崑がメガホンをとった。1935年版に主演した長谷川一夫が、再び中村雪之丞と闇太郎の二役を演じた。その他、山本富士子や若尾文子、市川雷蔵、勝新太郎など豪華な出演者が顔をそろえた。長谷川一夫300本記念作品。  江戸で興行を張る上方歌舞伎の女形役者・中村雪之丞は、父を冤罪で陥れ自死に至らしめた土部三斎と広海屋の姿を認めた。三斎の娘の浪路は雪之丞に恋をし、雪之丞は彼女を利用して父の仇を討とうとする。江戸の飢饉に乗じて米を買い占めていた川口屋は、雪之丞にそそのかされた広海屋に邪魔され破産、広海屋に放火した。怒った広海屋は川口屋を絞め殺すが、誘拐しようとした浪路に刺されてしまう。

大切な娘がようやく留学から帰国した、と思いきやなんと突然の結婚宣言! 父親は当然、戸惑うのだが……。S.マーチンがコミカルかつ情感豊かに父親の揺れる心を表現。笑えて泣ける名作。

ボクサーに恋をするもすべてを失った筋金入りの怠け者が奮起するロマンチックコメディ。日本映画「百円の恋」をリメイク。監督・主演はジャー・リン。共演はライ・チァイン ほか。

ネヴィル・シュートの終末SFの古典『渚にて』は59年にグレゴリー・ペック主演で映画化されたが、今回は舞台となるオーストラリアの製作で長編TVムービーとしてリメイクされた。21世紀初頭、アメリカと中国の間で起きた核戦争は北半球を壊滅しただけでなく、残る南半球にも放射能の脅威を残した。唯一生き延びた米原潜の一行は最後の楽園となったオーストラリアに上陸するが、再び出航の命令が下る。北半球のどこかから正体不明のメールが送られてきたのだ。だが、万に一つの可能性を求めて北上する彼らの前には、忌むべき核の戦禍が広がっていた……。