ごく平凡な生活を送っているかに見える女性キャシー。実はとてつもなく切れ者でクレバーな彼女には、周囲の知らないもうひとつの顔があり、夜ごと外出する謎めいた行動の裏には、ある目的があった。明るい未来を約束された若い女性(=プロミシング・ヤング・ウーマン)だと誰もが信じていた主人公キャシーが、ある不可解な事件によって約束された未来をふいに奪われたことから、復讐を企てる姿を描く。

幼い頃に断崖から投身自殺を図った母の惨たらしい最期を幻視したバージニア。富豪の夫フランチェスコと結婚し、幸せな生活を送る彼女は、車を走らせている最中、暗いトンネル内で突然、めまいと共に再び奇妙な光景を幻視する。古い屋敷、割れた鏡、血だらけの老婆、積み上げられる煉瓦、闇に閉ざされる視界──。改装すべく訪れたフランチェスコの屋敷が忌わしいビジョンと酷似していることにバージニアは言い知れぬ不安を覚えるが…。  イタリアン・スプラッターの巨匠ルチオ・フルチ監督が、ハリウッド女優ジェニファー・オニールを主演に撮り上げた“第六感”サスペンス。細かな悪夢の断片が、戦慄のラストに向けて徐々に組み上がっていく展開は最高にスリリング。フルチの演出力の豊かさを存分に味わえる隠れた逸品だ。

70年代初頭に、ニューヨークで起きた一連の残忍なホモ・セクシャル殺人事件を解決しようと、ニューヨーク市警察が、囮捜査官をクリニッジ・ビレッジの”ハードゲイ”地帯にもぐりこませる…。