瓦礫が打ち上げられた海辺で目を覚ました美奈子(長澤まさみ)。離ればなれになった息子・良を捜す彼女は、道中で青年・アキラ(坂口健太郎)や、元ヤクザの勝利(横浜流星)、元映画プロデューサーのマイケル(リリー・フランキー)とその仲間たちと出会う。ここは“想いを残した者たちがとどまる世界”だった。現実を受け止めきれない美奈子だったが、月に一度死者たちが集い、それぞれの会いたかった人を探す“パレード”に参加したことを機に、各々の心に触れていく。それぞれの秘密と哀しみが癒されたとき、一筋の希望が生まれるーー。

14歳のつばめ(清原果耶)は、父親と血のつながらない母親との3人暮らし。両親に子供ができたことから生まれる疎外感とともに幼なじみの大学生への恋心も抱いていた。ある日、つばめは唯一の心休まる場所だった書道教室の屋上で派手な老婆がキックボードに乗って空を飛んでいる姿を見かける。つばめは「星ばあ」と呼ぶことになったその老女に恋や家族の話をするようになり......。

ハンナ、ホリー、リーの芸術家三姉妹と、二人の男性の恋愛関係を絡めながら、“人生のほろ苦さ”を描いた感動作。シニカルなのにコミカルで、でもその視点は終始温かいというアレンならではの作品。

1965年、ベトナム戦争時代。極秘爆撃任務を負った米空軍兵士のディーターはラオスに墜落し捕虜となる。ベトナム奥地の捕虜収容所に連行されると、そこには何年も捕虜になっている仲間がいた。密林に囲まれた収容所からの脱走は誰もが不可能と思っていたが…。

幕末。14代将軍・家茂が逝去し、跡継ぎ慶喜の住む京都に将軍家の密書が運ばれることになる。だが、主水ら品川宿の同心が護衛する中、何者かに密書が奪われてしまった。責任を問われた主水と上司の筆頭同心・田中は、密書奪還のため京都へ。密書には初代将軍家康公が築いた黒谷屋敷に隠されている秘密が記されていたという。屋敷に向かった主水たちだが、そこは侵入者を阻む罠がいたるところに仕掛けられたからくり屋敷だった。

主婦ミフンは、出版社を経営する夫と小学生の娘と何不自由ない幸せな毎日を送っていた。ところが、そんなささやかな幸せが一瞬にして崩れ去る。クリスマス・イヴの夜、突然女が家にやってきてミフンの前で夫の愛人であること告白したのだった。半年後、一家は自然に囲まれた田舎に引っ越した。しかしあの日以来、ミフンの心には深い傷が残ったままだった。そんなある日、彼女は偶然知り合った青年医師インギュからある提案を持ちかけられる。それは、この夏の間、恋人として過ごし、どちらかが“愛してる”と言ったら終り、という“恋愛ゲーム”だった。