高名な精神科医のマルコムは、かつて担当していた患者の凶弾に倒れてしまう。リハビリを果たした彼は、複雑な症状を抱えた少年・コールの治療に取り掛かる事に。コールは常人には無い特殊な“第6感”、死者を見る事ができる能力を持っていた。コールを治療しながら、彼によって自らの心も癒されていくマルコム。そして彼には予想も付かない真実が待ち受けていた・・・。

1950年。第二次世界大戦の終結による満州国の崩壊と国共内戦の終結により、共産主義国である中華人民共和国の一都市となったハルビン駅の構内。5年間にわたるソビエト連邦での抑留を解かれ、中華人民共和国に送還された「戦犯」達がごった返す中で、列から外れた1人の男が洗面所で自殺を試みる。男は監視人の手により一命を取り留めるものの、薄れ行く意識の中で幼い日々の頃を思い出していた。この男こそ清朝最後の皇帝にして満州国の皇帝、「ラスト・エンペラー」と呼ばれた愛新覚羅溥儀その人であった。

キューバにあるグアンタナモ米海軍基地で海兵隊員ウィリアム・T・サンティアゴ一等兵が殺害された。被疑者は同じ部隊のハロルド・W・ドーソン上等兵 とローデン・ダウニー一等兵 。彼らの弁護人に任命されたダニエル・キャフィ中尉 はハーバード出身だが法廷経験がない。2人が軍隊内の落ちこぼれに対する通称コードR(CODE RED規律を乱す者への暴力的制裁)の遂行を命じられていたことを知る。

ヤン・スヴェラーク監督の代表作となったハートフル・ストーリー。民主化前のチェコ、中年チェリストが金のためにロシア女性と偽装結婚するが、彼女は5歳の子を残して亡命。そこから、男と少年の交流が描かれていく。

ロンドンの劇場で劇作家のジェームズ・バリは新作の『リトル・メアリー』の初日を迎えていた。しかし、観客の反応は芳しくなく、翌日の新聞でも、酷評されてしまう。失意の中で日課の散歩に出かけるジェームズ・バリは公園で父親を亡くしたショックから夢や希望を持てなくなっていた少年ピーターとその家族に出会う。ジェームズは、兄を亡くして早く大人になろうとした少年時代の自分をピーターに重ね、励ましていく。やがて彼らとの交流から着想を得たジェームズは、新しい劇に取りかかる。

巨匠ロバート・アルトマンによる傑作人間群像劇。ロス郊外の住宅地を舞台に、10組22人の男女の喜怒哀楽に満ちた日常が、複雑に絡み合いながら展開していく。ティム・ロビンス、ジュリアン・ムーアら豪華スターが多数出演。

ポーランドのダンチッヒを舞台に、3歳で自らの成長を止めた少年オスカルの視点で、1927年から1945年の激動の時代を描いた異色の大力作。ブリキの太鼓を叩き、奇声を発しガラスを割るという不思議な力も身につけたオスカル、従兄との不倫を続ける母、臆病者の父、画面は時代が産んだ奇異なキャラクターとグロテスクな描写に溢れ、その毒気たるや凄まじいばかりのものである。

天使のセスは死者の魂を天国に導く役目を担っている。そんな彼は、ある日医者のマギーに出会い、恋に落ちてしまう。しかし、天使である彼は、色を感じる視覚、臭覚、味覚、触覚などの感覚が備わっていないため、彼女を抱きしめることも出来ない。思い悩んだ末、永遠の命を犠牲にして天使から人間になることを決意する。人間になったセスの体からは血が流れ、マギーと愛を交わす仲になっていくのだが……。

シカゴに住む建築家のサムは癌で妻を亡くし一人息子のジョナと共にシアトルに越してきたが、ジョナは、父親のために新しい奥さんが必要だと思いラジオ局の相談番組に電話をする。同じ頃、ボルチモアに住む新聞記者のアニーは、婚約者ウォルターを伴って実家のクリスマス・パーティに出席した帰途に偶然聞いた、そのラジオ番組で、サムが切々と語る亡き妻の思い出にアニーは思わず涙する。

スペクターの首領ブロフェルドを探し回るのに飽き飽きし、イギリス秘密情報からの辞職を考えていたジェームズ・ボンドは、カジノ・ロワイヤルで現金を持たずに大金を賭けて負けたテレサ・ディ・ヴィセンゾ公爵夫人を助けた。テレサと一夜を共にしたボンドは、彼女の父で犯罪組織ユニオン・コルスの首領のマルク=アンジュ・ドラコに拉致され、赤ん坊を亡くして絶望しているテレサと結婚してくれるように頼まれる。テレサに自分で立ち直らせるよう説得したボンドは、ドラコから礼としてブロフェルドがスイスに潜伏していることを聞く。