元劇作家で世捨て人のような暮らしをしている高介は港で不思議な女・汐里と出会う。家に泊めてほしいという彼女の願いを一度は退けるが、後日、行きつけのカフェでウェイトレスとして働く彼女と再会する。そんな2人の前に、かつての劇団仲間で高介の女だった演出家の響子が現れ、汐里に芝居に参加しないかと持ちかける。

初夏の鎌倉。ゴムボートのオールを操る宮坂六月。大学のホテル学科を出た六月は、海辺のリゾートホテルで支配人になることを夢見て働いている。脇で体を丸めて眠っている高校生の弟・林太郎は東京で、ノーパン喫茶で働く優子とリッチな生活をしていた。

風俗上がりのいつかは、バンドマンの広夢に自分の夢を重ねていたが、彼の浮気によりそれが断たれ、彼女は空っぽで何もする気になれずにいた。広夢への復讐に彼を襲うが逆に撃退されてしまうが、それをきっかけにスナックを営む真一と佐知子夫妻と知り合い、働きながら元教師の佐知子から勉強を教わるようになるが、真一との禁断の恋が芽生えてしまい…。