人生のすべては路上にある。父の死を引きずり、鬱屈した日々を過ごしていた若き作家サル・パラダイスの人生は、1人の男の出現によって一変した。自分や作家仲間たちのような"退屈な知識人"とは真逆の存在で、社会の常識やルールに全く囚われない奔放な男、ディーン・モリアーティ。セックスやドラッグを貪る刹那的なまでに型破りなその生き方と、彼の美しい幼妻メリールウに心奪われたサルは、彼らと共にニューヨークを飛び出し、広大な大地を放浪する。さまざまな人々との出会いと別れを経験しながら、自由を謳歌するこの上なく刺激的な"路上の日々"。だが、そんな日々は長くは続かなかった…。
過去につらい思いをして、恋愛に対して一歩踏み出せずにいる葉月は、上司の栞にひそかに思いを寄せている。一方、しっかりして見える栞も、実はプライベートでは夫との関係に苦悩していた。そんな折、葉月と栞はひょんなことから体を寄せ合い、一線を越えてしまう。