画家のマリアンヌはブルターニュの貴婦人から、娘のエロイーズの見合いのための肖像画を頼まれる。だが、エロイーズ自身は結婚を拒んでいた。身分を隠して近づき、孤島の屋敷で密かに肖像画を完成させたマリアンヌは、真実を知ったエロイーズから絵の出来栄えを否定される。描き直すと決めたマリアンヌに、意外にもモデルになると申し出るエロイーズ。キャンバスをはさんで見つめ合い、美しい島を共に散策し、音楽や文学について語り合ううちに、恋におちる二人。約束の5日後、肖像画はあと一筆で完成となるが、それは別れを意味していた──。
世代交代が進むなか、国王夫妻をダウントン・アビーに迎える栄誉な機会の準備に奔走するクローリー家の面々と使用人たち。だが想定外の問題が次々と巻き起こる。
幕末の世に大勢の志士を斬りまくり、“人斬り十兵衛”と人から恐れられた釜田十兵衛。幕府軍の下級武士だった彼は、幕府軍が官軍に敗れた後、蝦夷の地に逃げ延び、人里離れた寒村で、今は亡き愛妻との間に生まれた2人の子どもとともに静かに暮らしていた。ある日、かつて幕府軍で一緒に戦った旧友の馬場金吾が、売春婦をめった斬りにした開拓民の首に賞金が懸けられていると、意外な儲け話を手土産に、十兵衛を誘いに現われる。
江戸末期の下町を舞台に、そこの裏界隈を生きるアナーキーな浪人たちの人間模様を描いたチャンバラ時代劇。江戸の下町。食い詰め浪人が集うところ。この街で夜鷹が次々と斬られていく事件が発生する。犯人は遊び半分に凶行におよぶ旗本一党だった。
小料理屋で働くおもん(檀れい)には、どうしようもないやくざな弟(柄本佑)がいる。嫁入り先の蕎麦屋にまで金の無心に来たおかげで、離縁された過去もある。そんなおもんの最近のひそかな楽しみは、小料理屋に桶職人の重吉(加藤雅也)が食べに来ること。だが弟がまた厄介を持ち込んできた。賭場のお金を三十両も使い込んだらしく、店にやってきたやくざ達に連れて行かれたおもんは、そのかたに売られそうになってしまう……。