仕事に疲れて一般的な家庭生活が送れない刑事ヴィンセント。冷徹無比の犯罪組織のボス、ニール。追う者と追われる者、虚々実々の駆け引きとせめぎ合い。やがて二人はそれぞれの抱える孤独のうちに、奇妙な共感を覚える。だが彼らには避けては通れない運命の直接対決が待ち受けていた。

「もっと人生を楽しめ」2人は、そんな決まり文句を実践した。リドリー・スコット監督によるロードムービーでは、2人の友人、専業主婦として退屈な日々を送るテルマ(ジーナ・デイヴィス)と、気の強いウェイトレスのルイーズ(スーザン・サランドン)が、日常から逃れるために、1966年型のサンダーバードに乗り、山へと週末の釣り旅行に出かける。ところが、憂さ晴らししようと、途中で立ち寄ったバーで、テルマがレイプされそうになる。するとルイーズが38口径で男に発砲。何が何だか分からぬまま、2人は逃亡するはめに。全国指名手配犯となった2人は、決意を新たに、無謀な行動に。グランドキャニオンを背景にしたラストシーンで、絶対的な自由を手にした彼女たちの描写が印象的だ。

シカゴの外科医キンブルは妻殺しの罪で無実を訴えるも死刑が確定される。しかし刑務所への移送中の混乱で脱走に成功し、自ら真犯人を自分で探し始める。だが、有能なジェラード連邦保安官補とその部下達が追跡を開始する!

1929年、アメリカ東部の町。アイリッシュのレオ(フィニー)とイタリアンのキャスパー(ポリト)、二つの勢力が暗黒街でシノギを削っていた。レオとその片腕で博打好きのトム(バーン)は厚い友情で結ばれていた。同じくレオの部下バーニー(タートゥーロ)の姉、高級クラブで働くヴァーナ(ハーデン)はレオの情婦だったが、トムにも魅かれ一夜を共にする。やがてその事実がばれ、トムはレオと袂を分かつ。博打の借金に追われるトムはキャスパーの下で働くことになるが、受けた命令はバーニーを殺せ、というものだった……。

 新人作家デイヴィッド・ベニオフの感動ミステリーを「ドゥ・ザ・ライト・シング」のスパイク・リー監督が映像化したヒューマン・サスペンス。ベニオフ自ら脚本を担当。25時間後に懲役7年の刑で収監されることが決まっているひとりの男が、後悔と絶望感を抱え過ごす24時間の心の旅を情感を込め繊細に綴る。主演は「アメリカン・ヒストリーX」「ファイト・クラブ」のエドワード・ノートン。  ニューヨーク。かつて瀕死の状態から助けた犬と共に公園のベンチに佇む男モンティ・ブローガン。ドラッグ・ディーラーだった彼は、何者かの密告で麻薬捜査局に逮捕され、保釈中の身だった。そして、25時間後には7年の服役のために収監される。その中で彼のような“イイ男”が受ける仕打ちは火を見るより明らかだった。彼は、馴染みの店で最後の夜を明かそうと2人の親友、高校教師のジェイコブと株式ブローカーのフランクに声を掛ける。また、アパートでは恋人ナチュレルが待っていたが、モンティは彼女が密告者ではないかと疑っていた。やりきれない思いを抱えたまま、モンティのシャバでの最後の夜が始まろうとしていた。

1986年、フロリダ。ヒッチハイクをしながら売春する毎日に疲れ果てたアイリーンだが、ある少女と運命的に出会う。相手のセルビーは同性愛者で、家族や社会からつまはじきにされ、アイリーン同様、絶望と疎外感を募らせていた。2人は意気投合し、どこかで一緒に暮らそうと決心。やがてアイリーンは売春業を再開するようになるが、ある客に森の奥へ連れ込まれて暴力をふるわれた彼女は反撃した結果、相手を殺してしまう。

唐王朝滅亡後、王家には悪意と策謀が満ちていた。王は妃に毒の入った薬を飲ませ、妃は衰弱の一途を辿る。一方、皇太子には想いを交わす娘がいたのだが……。巨匠チャン・イーモー監督作。

あれから7年。サンフランシスコ市警のジャック・ケイツ刑事は暗黒街の陰のボス“アイスマン”追撃のため、唯一手がかりを握る、7年の務めを終えてムショを出たレジー・ハモンドと再びコンビを組むことに。2人は反目しあいながらも友情を温め、“48時間”の追跡劇にまたも挑戦する。