ギリギリの生活を送るシングルマザーのダイアンは、15歳のスティーヴと二人で生活している。彼女は最近矯正施設から退所したばかりの注意欠陥多動性障害の息子の扱いに手を焼いていた。やがて母子は隣の家に住む、今は休職中の高校教師カイラと親しくなっていき……。<カナダの俊英、グザヴィエ・ドラン監督が母と息子を題材に描く人間ドラマ。架空のカナダを舞台に、型破りなシングルマザーと問題児の息子、そして隣人の女性が織り成す人間模様を映し出す。アンヌ・ドルヴァルが母親を演じ、息子をアントワーヌ・オリヴィエ・ピロンが熱演。>
アニメ『魔法少女ユキコ』に憧れる12歳の少女アリシアは、白血病であった。アリシアの父ルイスは、娘の秘密の願いノートを見つける。ノートを開くとそこには「魔法少女ユキコが着るドレスを着て踊ってみたい」と書いてあった。さらにページをめくると「13歳になりたい」の文字が。死期を悟る娘にショックを受けるルイス。ネットで検索したルイスは、そのドレスが有名デザイナーの手による一点モノの大変高価なコスチュームであることを知る。失業中で金の無いルイスは強盗を決意し宝飾店のウインドウガラスを石で叩き割ろうとするが、頭上から降ってきた嘔吐物により一線を越えずに済む。 嘔吐物は、階上に住む既婚女性バルバラが酒と睡眠薬で体調を崩した末に吐いたものだった。彼女は精神科医である夫のアルフレードに管理されていたが、孤独に打ちひしがれ常に寂しさを抱えていた。バルバラはルイスに詫び、汚した衣服の洗濯のため家に招き入れる。やがて孤独感と寂しさからふたりは男女の関係を持つが、翌日、ルイスは「不倫を夫にバラされたくなければ金を出せ」とバルバラを脅す。バルバラはやむを得ず旧友アダを訪ねて、「一夜の仕事」を紹介してもらい、金を用立てる。
「ガール・オン・ザ・トレイン」「ヒルビリー・エレジー 郷愁の哀歌」のヘイリー・ベネットが異物を飲み込むことで自分を取り戻していく主婦を演じるスリラー。ニューヨーク郊外の邸宅で、誰もがうらやむような暮らしを手に入れたハンター。しかし、まともに話を聞いてくれない夫や、彼女を蔑ろにする義父母の存在など、彼女を取り巻く日常は孤独で息苦しいものだった。そんな中、ハンターの妊娠が発覚し、夫と義父母は待望の第一子に歓喜の声をあげるが、ハンターの孤独はこれまで以上に深くなっていった。ある日、ふとしたことからガラス玉を飲み込みたいという衝動にかられたハンターは、ガラス玉を口に入れて飲み込んでしまう。そこでハンターが痛みとともに感じたのは、得も言われぬ充足感と快楽だった。異物を飲み込むことに多幸感を抱くようになったハンターは、さらなる危険なものを飲み込みたい欲望にかられていく。