工場排水による漁場汚染で訴訟されている悪徳企業から弁護を依頼されたJ・チェンは仕事屋S・H・キンポーを使って原告側のリーダーに接触を図るが……。チェン、キンポー、ピョウのいつもながらのトリオが見せるアクションは好調だが、一番の魅力は文字通り“戦う弁護士”という主人公のキャラクター。

今世紀初頭の香港。香港全島を統括するはずの長官チュンは暗黒街のボス“西環の虎”と結託し無法の限りをつくしていた。頭を悩ませたイギリス保安司令と警察署は、長官の勢力縮小をはかる任務に海賊征伐で活躍したドラゴンを抜擢した。ドラゴンは、仲間の水上警察の連中や所長の娘パールの協力でみごとに西環の虎を逮捕するが、そのために長官はドラゴンに深い憎しみを抱き復讐の機会を狙うようになる。

ユエン・ウーピン監督が、19世紀中国の武術家ウォン・フェイフォンの弟子である実在の人物ラム・サイウィンの活躍を、サモ・ハン・キンポー主演で描いたカンフーアクション。ウォン・フェイフォンの道場・宝芝林に入門した正義感の強い青年ウィンは、コウ師父率いる五龍堂道場のずる賢い門下生たちと対立してばかりいた。そんなある日、ウィンはコウ師父の息子ホイに殺人の濡れ衣を着せられ、口封じのために弟まで殺されてしまう。復讐を決意したウィンは必殺拳・十二橋を修得し、強敵たちに立ち向かう。

興隆は、哲学と修身とクンフーを学びたい、気のいい若者。実の爺さんと特訓修行の為に人里離れたあばら家に引っ越して来るが、肝心のクンフーはポーズばかりで全然身に付かない。そんな中、訓練に飽きた興隆は爺さんに隠れてさびれたカラテ道場の用心棒となる。腕によりをかけ、次々に道場破りを倒していったことから人気は上々。道場は盛り返し、彼も爺さんの薬代を稼げたが、そんな矢先、爺さんは悪逆な政府が雇った殺し屋に殺されてしまう。

総督の60歳の誕生日を祝う宴会でにぎわうチーフォン家。そこに、総督の息子、シャオレイが現れ、歓談していた客人を追い払ってしまう。怒る父親にシャオレイは「人面桃蜂党がやってくる」と告げる。15年前、総督によって退治された盗賊団、人面桃蜂党の首領の娘、ディンが、殺された両親の復讐のために街に戻ってきたのだ。シャオレイは、自分の子をお腹に宿した恋人チェンチェンに対してわざと冷たく振る舞い、彼女が家を出ていくよう仕向ける一方、自分はすでに決死の覚悟を決めていた。そしてその晩、冷酷無比な人面桃蜂党が現れる。チーフォン家は皆殺しにされるが、シャオレイだけは一命を取り留める。そして彼は信頼する友と一緒にいるはずにチェンチェンを追いかけて旅に出ることに。その道中シャオレイは、思いも寄らない陰謀、愛、裏切りに出会うことになる…。 ロー・ウェイ監督に見込まれたジャッキー・チェンが現在と同じ成龍という芸名となってから3本目の主演作で、シリアスな物語と力強いカンフーシーンが印象的な時代劇。武侠映画の巨匠監督キン・フー作品でお馴染みの名女優シュー・フォンが、ジャッキー扮する主人公に愛憎を抱く無敵の女剣士を見事に演じ、作品に風格を与えている。