70年代テイストを前面に押し出した、クセ者スター勢揃いの、クエンティン・タランティークのクライム・サスペンス。 黒人スチュワーデスのジャッキー・ブラウンは、密売人の売上金をメキシコからアメリカに運ぶ副業を持っていた。だが、ひょんなことから逮捕され、捜査官レイに密売人オデールの逮捕に協力するよう強要される。オデールが証拠隠滅のために自分を消そうとしていることを知ったジャッキーは、関係者をあざむき、お互いに潰し合わせようとする。
ニューヨークの駅構内。不審な行動を見咎められ警察に連行される謎の男プロート。彼は自らを遥か1,000光年彼方のK-PAX星からやって来た異星人だと名乗り精神病院に送られる。プロートの治療に当たるのは精神科のパウエル医師。初めのうちは単なる妄想か虚言と高を括っていたパウエルだったが、その落ち着き払った言動や理路整然とした説明にかすかな疑問を抱き始める。さらに、プロートの存在は他の患者たちにも強い影響を与え、パウエルが治せずにいる患者たちがみるみる回復していく。
動物愛護活動家が医療科学研究所を襲撃した。研究員はチンパンジーが危険な感染症にかかっていると警告するが活動家は耳を貸そうとしない。檻から出した途端、チンパンジーは研究員や活動家に襲いかかった。28日後。交通事故で昏睡状態に陥っていたバイク・メッセンジャーのジムは、ロンドン市内の病院の集中治療室で意識を取り戻す。ベッドから起き廊下をさまようジムだったが院内にはまったく人の気配がなかった。人の影を求めて街へ飛び出したジムは、そこで驚くべき光景を目にする。
イギリスのとある街にある工場で働くハンナは、働き者ではあるが誰とも口を利かず、孤独な毎日を送っていた。彼女の過去は誰も知らない。時々どこかに電話をかけるが、相手が出ても何も話さずに切ってしまう。全く休まないハンナを見た上司は、彼女に無理にでも休暇を取るように勧め、ハンナはある港町にやって来る。しかし休暇など欲しくなかった彼女はとりたててすることもない。 そんな時に入った中華料理屋で、至急看護師が欲しいと携帯で話す男を見かけ、ハンナは自分は看護師だと告げる。ある海底油田掘削所で火事が起こり、重傷を負った男性を看護する人が必要だという。ハンナはすぐにヘリコプターで採掘所に向かう。 患者のジョゼフは重度の火傷を負っており、さらに火事のせいで一時的に目が見えなくなっていた。火事の時、ある男が火の中に飛び込んで自殺したが、ジョゼフは彼を助けようとして重傷を負ったとハンナは聞かされる。 ハンナは黙々とジョゼフを看護する。ジョゼフは時には強引に、時には冗談を交えて何とかハンナ自身のことを聞き出そうとする。そんなジョゼフや、採掘所で働く心優しいコックのサイモンに、徐々にハンナは心を開いていく。
幼なじみの親友、レイフとダニー。米陸軍の航空隊に入った2人は隊でも一、二を争う実力派パイロットに育つ。レイフは美しい看護師イヴリンと出会って恋に落ちるが、欧州の戦場へひとり旅立つ。その一方、ダニーとイヴリンはハワイに転属。レイフが戦死したとの知らせにイヴリンは落ち込むが、ダニーと恋することで立ち直る。だが実はレイフが生きていたと判明し、3人の間には気まずい空気が。そこへ日本軍が真珠湾を奇襲する。
薬の供給も追いつかない劣悪な環境の古びた病院に、奇怪な症状を患う急患が担ぎこまれる。見たこともない状態にたじろぐ医師たちを尻目に、赤井医師(佐野史郎)は“この患者の研究治療は病院の経営危機を救うチャンス”と力説するが……。