「もっと人生を楽しめ」2人は、そんな決まり文句を実践した。リドリー・スコット監督によるロードムービーでは、2人の友人、専業主婦として退屈な日々を送るテルマ(ジーナ・デイヴィス)と、気の強いウェイトレスのルイーズ(スーザン・サランドン)が、日常から逃れるために、1966年型のサンダーバードに乗り、山へと週末の釣り旅行に出かける。ところが、憂さ晴らししようと、途中で立ち寄ったバーで、テルマがレイプされそうになる。するとルイーズが38口径で男に発砲。何が何だか分からぬまま、2人は逃亡するはめに。全国指名手配犯となった2人は、決意を新たに、無謀な行動に。グランドキャニオンを背景にしたラストシーンで、絶対的な自由を手にした彼女たちの描写が印象的だ。

母とその不倫相手を殺害した過去を持つ知的障害者カール。精神病院を退院して25年ぶりに戻った故郷で父親のいない少年と親しくなるが、その母親の恋人が暴力を振るうのを見て……。味わい深いタッチで描かれるヒューマン・ストーリー。

いじめられっ子の高校生アダムは母と2人で暮らしていた。ある時からアダムの身の周りで不思議なことが起き始め、彼は長らく行方の知れなかった父親の謎を知るための壮大な旅に出る。そしてアダムが知ったのは彼の父親こそが他ならぬ伝説のビッグフットだということだった!ビッグフットは彼の特別なDNAを使って実験をしようとしている巨大企業ヘア・カンパニーから家族を守るため何年も森の奥深くに隠れていたのだった。最初は信じられずにいたアダムだったが、父と息子は次第に失った時を埋め始める。そしてアダムは彼にも彼の想像を超えたビッグフットのパワーが備わっていることに気づくのだった。しかし彼らはヘア・カンパニーがアダムの足跡を辿ってビッグフットに近づいてきていることに気づいていなかった......。