永禄13年、金ヶ崎の戦いで敗れた織田信長の首を狙い、今川軍残党の蒲原たちは廃村で信長を待ち受けていた。やがて家臣たちが次々と信長を捕らえたと戻り、蒲原の前に3人の“信長”が並べられる。万が一、影武者の首を討ち取っては今川家は天下の笑い者。蒲原は3人のうち2人は影武者に違いないと踏み、あの手この手を使って本物をあぶりだそうとする。だが甲・乙・丙、3人の信長はいずれも自分こそが本物だと譲らない。

0歳でスコットランド女王、16歳でフランス王妃となったメアリー・スチュアートは、未亡人となった18歳にスコットランドへ帰国し王位に戻り、女王エリザベスⅠ世が統治する隣国イングランドの王位継承権を主張する。恋愛、結婚、出産を経験し、若く美しく自信にあふれたメアリーに複雑な想いを抱くエリザベス。誰よりも理解し合えたはずの孤独な若き女王たちは、従姉妹でありながら恐れ合い、それぞれ陰謀渦巻く宮廷の中で運命に翻弄されていくのだった…。