ヘンリー・ヒル、1943年ブルックリン生まれ。大物ギャング、ポーリーのアジトで育った彼は、物心ついた頃からマフィアに憧れていた。やがて念願の"グッドフェローズ"の仲間となり、"強奪"専門のジミー、野心旺盛なチンピラ、トミーと共に犯罪に犯罪を重ねていく。が、麻薬に手を出したことから育ての親、ポーリーに見放され、さらにジミーたちが起こした600万ドル強奪事件を追うCIAの捜査の手もヘンリーに迫る。

25歳の夏にラモン・サンペドロは、事故により首を骨折、寝たきりの生活を送る身体になってしまう。それから26年後、ラモンは自ら人生にピリオドを打つことを決意するが、弁護士フリアと村の女ローザと出会う。

1950年。第二次世界大戦の終結による満州国の崩壊と国共内戦の終結により、共産主義国である中華人民共和国の一都市となったハルビン駅の構内。5年間にわたるソビエト連邦での抑留を解かれ、中華人民共和国に送還された「戦犯」達がごった返す中で、列から外れた1人の男が洗面所で自殺を試みる。男は監視人の手により一命を取り留めるものの、薄れ行く意識の中で幼い日々の頃を思い出していた。この男こそ清朝最後の皇帝にして満州国の皇帝、「ラスト・エンペラー」と呼ばれた愛新覚羅溥儀その人であった。

世界ヘビー級チャンピオンのジョージ・フォアマンの実話を基にした本作は、彼に与えられた「セカンド・チャンス」とボクシング史上最大級の復活劇を描いた奇跡の物語である。極貧の少年時代を過ごしたジョージは、その怒りを原動力に五輪金メダルと世界ヘビー級王座を獲得。その後、臨死体験を経験したことで、リングを下り、牧師に転向するが、地域支援のための資金が底をついてしまい、フォアマンはリングに復帰することを決意する。

才人スパイク・リー監督が、自身も尊敬する、近代アメリカきっての偉大な思想家であり、キング牧師と並ぶ黒人解放運動のリーダー、マルコムXの生涯を描いた伝記的作品。物語は、マルコムがチンピラだった頃から始まる。若くして窃盗罪で服役し、刑務所の中でイスラム教に改宗、出所ののち彼は、イライジャ・ムハマットの下でブラック・モスレムきっての白人を敵対視する煽動家となる。やがて組織に疑問を感じ、多人種共存の道を探ってメッカを巡礼、そしてあらゆる人種の真の友愛を悟って帰国。そしてアメリカ黒人の解放運動を今までになかった新しい理念によって大きく展開しようとした矢先の1965年2月21日、ハーレムのオーデュボン・ボールルームでの講演中に13発の銃弾を浴びて射殺されるまでの、壮絶な軌跡を克明に追う。原作は、マルコムXが著わし「ROOTS/ルーツ」のアレックス・ヘイリーがまとめた『マルコムX自伝』。D・ワシントンのパワフルな芝居とテンポの良い演出が、この長尺を一気に見せる。

観客の魂を揺さぶるようなスーパースターを目指していたアンディは、敏腕マネージャーのシャピロと出会ったことをきっかけに、大躍進を果たす。一躍有名になったアンディは一風変わった芸風で観客を魅了するが…。

モーグルのオリンピック代表の選考大会でけがをしてしまったモリー・ブルームは、競技から退くことを決める。ハーバード大学に進学するまでの1年間をロサンゼルスで過ごすことにした彼女は、勤務先の上司から違法ポーカーゲームのアシスタントをしてほしいと持ち掛けられる。巨額の金を賭けるハリウッドスターや企業経営者に臆することなく見事な采配ぶりを見せるモリー。やがて彼女は自分のゲームルームを構えて成功を収めるが、10年後にFBIに逮捕される。

メキシコ革命の指導者の一人、エミリアーノ・サパタの半生を描いたドラマ。 脚本は小説家のジョン・スタインベック、監督はエリア・カザン、主演のマーロン・ブランドは、この作品でカンヌ映画祭男優賞に輝き、サパタの兄を演じたアンソニー・クインは、アカデミー助演男優賞を受賞した。 20世紀初頭、メキシコの農民は大統領の圧政に苦しんでいた。不当に土地を奪われた青年サパタは、兄や友人とともにゲリラ隊を組織する。