最愛の母が末期がんで余命を宣告され、ショックと不安を隠し切れない13歳の少年コナー。厳格な祖母とは反りが合わず、学校でもいじめられて孤立する彼は、ここ最近、毎夜悪夢にうなされていた。ある晩、不気味な大木の怪物が彼の前に現われ、「これから俺が3つの真実の物語を話そう。4つ目の真実の物語は、お前が話すんだ」と告げる。かくして、怪物とコナーの間で、摩訶不思議な物語が夜ごと繰り広げられることとなる。

4年前のバイク事故で逆行性健忘症を患い、事故以前1年間の記憶を失った藤井は、恋人の佳美に関する記憶がぽっかりと消えていた。ところが、共通の友人であるムースとバッハの結婚式に出席したことをきっかけに、2人は運命の再会を果たす。初めて出会ったはずの佳美に自然と惹かれた藤井は、ずっと乗っていなかったバイクの修理に彼女を誘い、距離が接近。やがて、藤井の記憶は戻らないまま、止まっていた時が動き出すように、2人は再び付き合い始めるのだった。

画家であり、小説家でもあるP・リドリーの初監督作品。1950年代、アイダホ。小麦畑の広がる田舎に育った8歳のセスは、ある日友達のイーブンとキムと共に一人暮らしの謎めいたイギリス人女性ドルフィンにいたずらをし、母に叱られて謝りに行かされた。鯨の骨や古いモリが飾られた異様な雰囲気の家の中で、自殺した夫の髪の毛や歯をドルフィンに見せられたセスは、たまたま父が読んでいた本からの連想で彼女を吸血鬼と思い込む。その翌日、イーブンの死体がセスの家の井戸の中から発見された……。