広告会社社長のロジャー・ソーンヒルは多忙で、今も秘書をタクシーに乗せて車内でスケジュールの確認中である。プラザ・ホテルで一人降りたソーンヒルは友人たちの待つラウンジへ向う。酒を飲む前に電報を打つ用事を思い出したソーンヒルはボーイに向って手を挙げるが、その手と”お客様のジョージ・カプラン様”の呼び出しの声が重なった。その様子を見ていた二人組は席を立ったソーンヒルに銃を突きつけ、人知れず車に乗せる。それはNYからラシュモア山までの苦難の道のりの始まりであった。
プロテニスの花形選手だったトニー・ウェンディスは、資産家である妻のマーゴとロンドンのアパートに住んでいる。トニーはテニスのツアーのために自宅を留守にしがちだったので、それが不満だったマーゴとの夫婦仲は冷え込んでいた。夫の留守中にアメリカ人の推理作家マーク・ハリディとの浮気に走ったマーゴは、トニーと別れてマークと一緒になる気持ちに傾いていた。妻の浮気に気づいたトニーは、妻と別れるよりも、妻を殺害して資産を手に入れようと考え、緻密な殺害計画を練り上げる。
アルフレッド・ヒッチコック監督の渡米第1作で、ダフネ・デュ・モーリアのベストセラー小説の映画化作品。イギリスの富豪のもとに嫁いだ後妻が、亡くなった先妻レベッカの幻影に悩まされていく。
アメリカの軍事コンピュータが、誤ってソ連に対する核攻撃指令を発してしまう。命令を受けた爆撃機は直ちにモスクワへ向けて発進、帰還可能ポイント=フェイル・セイフを超えてしまう。ソ連側の迎撃部隊も、爆撃機を撃墜することができず、ついに全ての手段は失われる……。
求人広告を見てやってきたのは、美貌の女泥棒マーニーだった。正体を知りながら彼女を雇い、やがて結婚するマーク。盗癖のある妻とそれを救おうとする夫の葛藤を巧みに描いた、アルフレッド・ヒッチコックによる心理サスペンス。
舞台はイリノイ州シカゴ郊外。ある朝ベッドでテレビの討論番組を見ていたジョンQ(デンゼル・ワシントン)は表でがちゃがちゃと何かの機械が動く音に気付き、血相を変えて飛び出すとローンの不払いで妻デニーズ(キンバリー・エリース)の車が差し押さえられ回収されようとしているところだった。ジョンは妻が仕事に行けなくなる、と訴えるが差し押さえ人はそれならローンを払え、と冷たく言い放ち、妻の車は無情にも回収された。ジョンはつい最近会社のリストラの対象となり、フルタイム(正社員)からパートタイム(バイト)に格下げされ、給料が目減りして生活が苦しかったのだ。朝食の席でも眉間にしわを寄せて新聞の求人広告欄をにらみ新しい収入源を見つけようと必死になった。パートタイムに格下げされたため仕事は半日で終わり、工場勤務のため不慣れなネクタイを締めて副業を手に入れようと面接を受けるが「資格過剰」を理由に落とされ続けた。
どこからともなく、ならず者たちが集う街シン・シティ。ストリップバーの看板ダンサーのナンシーは、なまめかしいダンスで男たちを癒やしながら愛していた刑事ハーティガンに死をもたらした街の支配者ロアーク上院議員に復讐するチャンスをうかがっていた。だが、ロアークは手段を尽くして力を拡大、さらに悪女エヴァの登場で街の腐敗は加速していく。そんな中、ギャンブラーのジョニーがロアークにポーカーで勝負を挑む。
一万四千人の観衆が集まったアトランティックシティ(ニュージャージー)のバンクアトランティック・センター。そこで行われていたボクシングのヘビー級タイトルマッチの最中、VIP席にいたカークランド国防長官が暗殺された。現場にいた地元の汚職刑事リック・サントーロは犯人捜査を進めるうち、そこに巨大な陰謀が仕組まれていることに気付く。
『アメリカン・ビューティー』で見事アカデミー賞主演男優賞に輝いたケヴィン・スペイシーの初監督作。強盗犯が逃げ込んだ地下のバーを舞台に繰り広げられるスリリングな密室劇。