ソビエト連邦情報機関の最高幹部会議は、西側の情報機関に打撃を与えるため、スメルシュの手によってイギリス秘密情報部の情報部員ジェームズ・ボンドをはずかしめて殺すことに決定した。チェスのモスクワ選手権タイトル保持者でスメルシュ企画課長のクロンスティーンが立てた計画に基づき、第2課長ローザ・クレッブ大佐は、タチアナ・ロマノーヴァ伍長を囮に仕立てた。 ボンドに夢中になったソ連職員タチアナが、暗号解読器「スペクター」を手土産に亡命を望んでいるという連絡が入り、ボンドはイスタンブルへ派遣された。首尾よくタチアナと解読器を確保したボンドは、夫婦を装いオリエント急行に乗り込んで国外脱出を図るが、そこにはスメルシュの放った刺客グラントが待っていた。

戦火に包まれるベトナムを舞台に、三角関係の悲痛な恋愛を描いたグレアム・グリーン原作の『おとなしいアメリカ人』の映画化。監督が『今そこにある危機』のフィリップ・ノイスだけに、スリリングな社会派サスペンスに仕上がっている。

強盗仲間を裏切り、復讐を恐れてスペインに潜伏したウィリー。だが10年後のある日、ウィリーのもとに2人の殺し屋が現れる。彼らの任務はウィリーを誘拐してパリへ連れ戻すことだった。その途中で巻き込まれるかたちで一緒になった少女も加わり、奇妙な組み合わせの4人は旅に出ることになるが……。