アリアーヌは、探偵である父の調査書を盗み見て、フラナガンというハンサムな男性に憧れを抱く。彼女は、素性を隠してフラナガンに接近。彼が愛人の夫に殺されそうになるところを助け、そのことをきっかけに憧れが本気の恋に発展。フラナガンもチャーミングなアリアーヌを忘れられなくなる。 パリを舞台にしたオードリー・ヘップバーンとゲーリー・クーパー共演作。好奇心旺盛なアリアーヌを演じるオードリーは可憐な魅力を振りまき、その魅力を惜しみなく発揮している。憧れの人と恋に落ちても、自分の正体を知られたくないアリアーヌと彼女のことを知りたいフラナガンの恋の駆け引きもスリリングで見応え十分。テンポよくイキな演出はビリー・ワイルダー。1957年のモノクロ映画だが、いつ観ても色あせないスイートなラブストーリーだ。
特異な画風とオートバイ愛用者で有名な青年画家・青江一郎は、美貌の声楽家・西條美也子と伊豆の旅館に居る所を写真に撮られた。その写真は雑誌「アムール」にスキャンダルとして掲載され、雑誌は煽情的な見出しとともに爆発的に売れた。捏造に激怒した青江は、雑誌編集長と裁判で争うことになるが、そこへ蛭田という弁護士が名乗りを上げる。
ドロップアウトした上流階級の青年シャルルは、いかなる政治的主張にも懐疑的。友人が環境破壊について訴え始める中、彼は自殺願望を強めていき……。鬼才ロベール・ブレッソンが、虚無的個人の危機を描いた異色作。
隣り合うアパートメントで暮らしているが互いに面識のない30歳のメラニーとレミー。がんの免疫治療の研究者であるメラニーは、過去の恋愛を引きずりながらも仕事に追われる日々を送っている。一方、倉庫で働くレミーは、同僚が解雇されたのに自分だけ昇進することに罪悪感を抱えていた。ストレスからメラニーは過眠症に、レミーは不眠症に陥り、それぞれセラピーに通い始める。マッチングアプリで出会った男性たちと一夜限りの関係を繰り返すメラニーと、職場で出会った女性とデートするも距離を縮められないレミーだったが……。
主人公の画家は、妻に逃げられ一人暮らしの寂しさを持て余していた。 ある日マンホールの中で絵を描いていると、そこで怪我をしている人魚と出会う。 人魚から「自分の絵を描いてほしい」と頼まれた彼は、人魚を自宅のアパートに連れて帰る。 そして絵を描きはじめたのだが、人魚の腹の傷はどんどん酷くなり、血が噴き出し膿が出てくる。 この膿が七色に変化していったため、彼はその虹色の膿を使い絵を描くことにする。 時が経つにつれ、傷は全身に広がっていき、皮膚を食い破って大量のゴカイやイソメが沸いてきて、ついにはグチャグチャになり・・・。