元禄14年、江戸城内での刃傷沙汰により、赤穂藩主・浅野内匠頭は即日切腹で、赤穂藩は取りつぶし、一方、吉良上野介はおとがめなしとなる。この理不尽な裁断の裏には、幕府の体制を維持しようとする、時の権力者・柳沢吉保と、吉良の嫡男を藩主とする上杉家米沢藩の江戸家老・色部又四郎の采配が働いていた。赤穂藩家老の大石内蔵助は、ただちに軍資金を確保すると、赤穂浪士の同志たちとともに吉良邸討ち入りの機会をうかがう。

時は槐暦元年。素乾国の皇帝が死に、新皇帝の妃候補が全国から集められることになった。緒陀県に住む14歳の田舎娘、銀河は妃の住む後宮を「勉強ができ、三食昼寝つきの楽しいところ」と思い、妃候補に志願。ものおじしない銀河は女大学での講義を優秀な成績でおさめ、見事正妃の座を射止めた。ところが折悪しく反乱軍の暴動が起こり、銀河は後宮軍を組織して反乱軍に立ち向かうことになる。

この作品は市川雷蔵が〔1962年〕上半期の「破戒」にひきつづいてその意欲を傾ける野心作です。 内容は、"白色テロ""人心かく乱""諜報活動"などの現代的な問題を、非人間的に徹した忍者という異様な存在を通してあます所なく描破した村山知義の原作を高岩 が脚色したものです。多くの人材が輩出し、また技術的にも飛躍的な発展を遂げた忍者の最盛期、戦国時代を舞台に、安土城を築き天下を掌握して得意絶頂の織田信長に対抗する伊賀忍者の群れ、また、虚々実々、お互いの勢力拡張にしのぎを削る忍者同士の惨忍、酷薄な斗争などが、百地三太夫、石川五右エ門という師弟の縁につながる二人の血で血を争う斗いを中心に雄大なスケールで描かれます。

江戸時代、幕府から5日以内の「参勤」という無茶な難題を、知恵と工夫で何とか果たした湯長谷藩。藩主・内藤政醇率いる一行は帰途に就く「交代」の道中、湯長谷で一揆が起きたという知らせに仰天する。彼らに敗北した老中・松平信祝の逆襲によるもので、一揆を鎮めるため大急ぎで帰郷した政醇たちだったが、城は奪われており……。

武州多摩の百姓の出である土方歳三。黒船が来航し開国を要求した江戸時代末期に、彼は“武士になりたい”という思いを胸に、近藤勇、沖田総司らと京都へ向かう。彼らは徳川幕府の後ろ盾のもと、新選組を結成し、土方は討幕派勢力制圧で多大なる活躍をみせる。

鉄の意志を持ち、見事な剣の腕前を持つ忍者カムイは、おきてにがんじがらめにされた忍びの世界に閉口してそこから抜け出す。かつての仲間、大頭やミクモはそんな彼を裏切り者とみなし、執拗にその後を追う。ある日、漁師の半兵衛を助けたことでカムイはその家族に歓迎される。

時は戦国時代。琵琶湖に程近い化霞谷に金目教と名乗る新興宗教が興り、急速に勢力を広げつつあった。その動きに、織田信長の侍大将・木下藤吉郎は軍師・竹中半兵衛にその正体を探るよう命じる。竹中は赤影、青影、白影の三人の忍者を呼び寄せ、秘密を探らせると、それは天下支配を伺う霞谷七人衆と七人衆を操る甲賀幻妖斎の恐ろしい企みであることが判明する。赤影たちは、甲賀幻妖斎らを倒すため、忍法秘術を駆使し、戦いに挑んでいくのであった。