平安時代、羅生門の下で雨宿りをする下男(上田吉二郎)相手に、旅法師(千秋実)と杣売り(志村喬)が奇妙な話を語り始める。京の都で悪名高き盗賊多襄丸(三船敏郎)が山中で侍夫婦の妻(京マチ子)を襲い、夫(森雅之)を殺害したという。だが、検非違使による調査が始まると、盗賊と妻の証言はまったく異なっており……。

けい子は引っ越しの際、子供は12歳の長男の明だけだと嘘をつく。実際子供は4人いて、彼らは全員学校に通ったこともなく、アパートの部屋で母親の帰りを待って暮らしていたが……。   <解説>  主演の柳楽優弥が史上最年少の14歳という若さで、2004年度カンヌ国際映画祭主演男優賞に輝いた話題作。『ディスタンス』の是枝裕和監督が実際に起きた、母親が父親の違う子供4人を置き去りにするという衝撃的な事件を元に構想から15年、満を持して映像となった。女優初挑戦の、YOU扮する奔放な母親と子役達の自然な演技も秀逸。母の失踪後一人で弟妹達の面倒をみる長男の姿は、家族や社会のあり方を問いかける。

近松門左衛門の悲恋の傑作「冥途の飛脚」に登場する人形に語り部としての役割を持たせ、3つの純愛ストーリーを微妙に交わらせながら紡ぎだす北野武の意欲作。松本(西島)は社長令嬢との結婚のために捨てた恋人の佐和子(菅野)が自殺未遂したことを知る。しかし、駆けつけた彼が目にしたのは、全ての記憶をなくした彼女の姿だった…。ほかに老境にさしかかったヤクザ(三橋)と彼をひたすら待ち続ける女(松原)、事故で片目を失ったアイドル(深田)と彼女を慕い続ける青年(武重勉)の悲恋を描く。山本耀司の斬新な衣装も話題を呼んだ。

盲目のやくざ・市がある宿場町に到着した。その町はやくざの銀蔵一家に支配され、人々は苦しい生活を強いられていた。ここで市はおうめの家に厄介になる。賭場にて遊び人でおうめの甥の新吉と出会い、幼少時に盗賊に両親を殺害され、その親の仇を探して旅をしている芸者の姉妹と出会う。脱藩して職を失った浪人もこの町にたどりつき、剣術の腕を買われて銀蔵一家の用心棒を務める。とある飯屋で市と浪人は出会い、互いに相手の剣術の凄さを見抜くのだった。

某テレビ局のディレクターである浅川玲子は、都市伝説にまつわる取材の中で、見た者を1週間後に死に至らしめる「呪いのビデオ」に関わったと噂される男女が、数日前に奇怪な死を遂げた自分の姪、大石智子と同日の同時刻に死亡していることに気づく。調査を進めた玲子は、同時に死んだ智子たち4人の間には交友関係があり、彼らが1週間前に伊豆の貸し別荘「伊豆パシフィックランド」に宿泊していたこと、そしてその際に撮影されたフィルム写真上の4人の顔が不気味に歪んでいることに着目する。彼らの死の謎を突きとめようとして問題の貸し別荘を訪れた玲子は、そこで貸出されていた不審なビデオの映像を見てしまい、直後に不気味な無言電話を受け取る。これを境に、玲子自身の写真もまた死んだ4人と同様に歪んだ顔で写るようになってしまう。

ゴジラシリーズ第9作。20世紀末、国連科学委員会は小笠原諸島のとある島に怪獣ランドを建設。ゴジラをはじめとする怪獣たちを一堂に集め、平和裏に管理していた。だが、怪獣ランドに謎の毒ガスが充満。その直後、怪獣ランドの怪獣たちは世界各地を襲撃し始めるのだった。国連科学委員会はキラアク星人の地球征服計画を突き止め、新鋭宇宙艇ムーンライトSY-3を発進させ、月にあるキラアクの怪獣操縦装置の奪取に成功。地球怪獣連合の反撃が始まる。だがキラアク星人は地球にキングギドラを送り込み、形勢逆転を狙うが…。

小学生の恒と弥恵という兄妹は、夏休みに海辺の町、戸野崎を訪れるが、到着早々、町は数十年ぶりという大嵐に襲われてしまう。しかもその翌日から、町の子どもたちがなぜか行方不明になる事件が続発する。数十年前、校舎ごと大嵐に襲われた児童たちの呪いだと地元の子どもが脅える中、ついに恒までが消えてしまう事態に。弥恵は兄を取り戻そうと、当時の事件を知るとされる、町で文房具店を営む不思議な老人、関川を訪ねる。

孤独な女性オオバカナコは、怪しいサイトのアルバイトに手を染めたことでどん底に陥り、とあるダイナーにウエイトレスとして売られてしまう。重い鉄の扉を開けると強烈な色彩が広がるその店の店主は、以前は殺し屋だった天才シェフのボンベロ(藤原竜也)。そこは、凶悪な殺し屋たちが次から次へと現れる、殺し屋専用のダイナーだった。

両親を亡くし火葬場で出会ったヒカリ(二宮慶多)、イシ(水野哲志)、タケムラ(奥村門土)、イクコ(中島セナ)は、感情を失った自分たちの心を取り戻すため、それぞれの家を巡り始める。やがてたどり着いたゴミ捨て場で、LITTLE ZOMBIES というバンドを結成。そこで撮った映像が話題を呼び、社会現象になるほどのヒットを記録する。

武州多摩の百姓の出である土方歳三。黒船が来航し開国を要求した江戸時代末期に、彼は“武士になりたい”という思いを胸に、近藤勇、沖田総司らと京都へ向かう。彼らは徳川幕府の後ろ盾のもと、新選組を結成し、土方は討幕派勢力制圧で多大なる活躍をみせる。

ゴジラシリーズ第7作。行方不明の兄を探す少年、大学生2人、銀行強盗ら4人が乗りあわせたヨットが、エビラの襲撃を受けて遭難。南海の孤島レッチ島に漂着する。彼らはそこで、インファント島の住人を拉致し、核弾頭を秘密裏に造る秘密結社・赤イ竹の存在を知る。彼らはレッチ島に眠っていたゴジラを覚醒させて、インファント島の島民たちの救出と、島からの脱出を画策するが…。

新感覚のカー・アクションで世界中で大ヒットした「TAXi」続編で、フランス映画史上歴代NO.1の記録を打ち立てた。スピード狂のタクシー運転手ダニエルは、日仏サミットのためにやってきた日本の防衛庁長官の運転手に抜擢された。だが重装備の護送車に長官を乗せ試運転をしている最中に、黒い車に乗った謎のテロリスト集団に長官を誘拐されてしまう。ダニエルは刑事エミリアンや女刑事ペトラと共に型破りな救出作戦を展開する。

蜷川実花監督が放つゴージャスでスキャンダラスな禁断のエンタテインメント映画。天才作家の太宰治は身重の妻・美知子と二人の子供がいながら恋の噂が絶えず、自殺未遂を繰り返す。破天荒な生き方で文壇から疎まれるも、ベストセラーを連発していたが……。

無作為に選ばれた中学3年の1クラスを最後まで殺し合わせる新世紀教育改革法・通称“BR法”。その極限状況を生き延びた七原秋也は数年後、反BR法のテロ集団“ワイルド・セブン”を組織し首都を爆破、すべての大人たちに宣戦布告する。一方大人たちは通称“BRII”と呼ばれる新法を制定、孤島に立てこもる七原たちに、札付きの不良ばかりが集まる1クラスを送り込む。だが、その生徒たちには、1.七原を殺せば勝ち、2.制限時間は三日間、3.ペアを組み一方が殺されればもう一人も爆死する、というあまりにも非情なルールが課せられていた…

IT関連企業のCEO中原祐馬は、3年前にたもとを分かったかつての親友からの無言電話に不安を覚え、親友の故郷・富山県新湊へ向かう。着いたときには親友はこの世を去っていたが、親友が新湊曳山まつりをめぐって地元のために奔走していたことを知る。亡き友への思いから、資金と人手不足によりほかの町に譲渡された曳山を取り戻そうと奮闘する祐馬だったが…。