ロッタちゃんは5歳、ニイマン家の次女。ある朝、おかあさんが出してくれたセーターがチクチクするといってハサミで切り刻んでしまった彼女は、なんだか気まずくなってお隣のベルイおばさんの家へ家出してしまう。おばさんの家の2階を借りて自分の部屋を作り、一人暮らしを宣言。だけどそんな彼女も夜になるとやっぱり心細い。お化けが出そうで泣き出しそうになったとき、ようやくパパが迎えに来る。
ロッタはスウェーデンのヴィンメルビューで両親と兄、姉と暮らす女児である。自転車に乗ってどこにでも出かけていく兄や姉の姿に羨望の念を抱いたロッタは、自分の自転車がないことが問題だと主張するが、周囲は取り合わない。ロッタが大きな期待を抱いていた5歳の誕生日にも、自転車が与えられることはなかった。こうした閉塞状況を打開するため、ロッタは隣家の老婆ベルイさん所有の自転車を無断で使用することを企む。