東京・明大前で開かれた学生最後の退屈な飲み会。そこで出会ったに、一瞬で恋をした。下北沢のスズナリで観た舞台、高円寺で一人暮らしを始めた日、フジロックに対抗するために旅をした7月の終わり・・・。世界がで満たされる一方で、社会人になったは、〝こんなハズじゃなかった人生″に打ちのめされていく。息の詰まる会社、夢見た未来とは異なる現実。 夜明けまで飲み明かした時間と親友と彼女だけが、救いだったあの頃。でも僕は最初からわかっていた。いつか、この時間に終わりがくることを・・・。

実業家が愛人宅の浴槽で惨殺された。現場から逃げていく不審な人物が目撃されており、その男の自宅からは狙撃用の的とライフルの薬莢が発見されていた。そして男が10年前にその実業家の元で働いていた事、同じ頃男の妻が精神障害に陥っている事、その妻が先日事故死している事などが判る。ベックは愛人マリアから男と実業家の関係を聞き出すが、そこには10年前に製作されたポルノ映画の存在があった。そしてその映画に関わっていた最後の人物は、今では人気歌手となっており、ストックホルム・マラソンに出場するところであった……。原作は『テロリスト』。