30年の昏睡から目覚めた患者と、彼を救おうとする医師の葛藤を描く人間ドラマ。30年間昏睡状態だった男レナードが、奇跡的に意識を回復した。セイヤー博士の治療が功を奏したのだ。博士はその治療を、他の患者にも適用してめざましい効果をあげるが…。

冴えない高校教師マーティンとその同僚3人は、ノルウェー人哲学者の「血中アルコール濃度を一定に保つと仕事の効率が良くなり想像力がみなぎる」という理論を証明するため実験をすることに。朝から酒を飲み続け常に酔った状態を保つと、授業も楽しくなり、生き生きとする。だが、すべての行動には結果が伴うのだったー。

1950年。第二次世界大戦の終結による満州国の崩壊と国共内戦の終結により、共産主義国である中華人民共和国の一都市となったハルビン駅の構内。5年間にわたるソビエト連邦での抑留を解かれ、中華人民共和国に送還された「戦犯」達がごった返す中で、列から外れた1人の男が洗面所で自殺を試みる。男は監視人の手により一命を取り留めるものの、薄れ行く意識の中で幼い日々の頃を思い出していた。この男こそ清朝最後の皇帝にして満州国の皇帝、「ラスト・エンペラー」と呼ばれた愛新覚羅溥儀その人であった。

旧約聖書のヤコブの話をヒントに、悪夢と現実の間で翻弄されていくベトナム帰りの男の奇妙な体験を描いたサスペンス・スリラー。ニューヨークの郵便局員であるジェイコブは最近夢と現実の区別がつかなくなるほど奇妙な出来事に遭遇していた。疾走する地下鉄に乗る得体の知れない人々。掛かりつけの医者の死亡。自分を轢き殺そうとした車に乗る異様な人物。そしてベトナムの悪夢や幻覚までもが見え始め……。そんな時、ベトナム時代の戦友から電話がかかってくる……。

舞台は近未来のデトロイト。かつて自動車産業で栄華を誇ったこの街は犯罪都市と化し、巨大コングロマリット企業オムニ・コンシューマ・プロダクツ(OCP、通称オムニ社)によって警察(民営化されていて警察官から一般職員に至るまで会社員)を含む街全体が支配されていた。 アレックス・マーフィー巡査は、一連の警官殺しにおける犯人とされ指名手配中のマフィアであるクラレンス一味を追っていた。マーフィーはカーチェイスの末に一味の隠家を発見、潜入するも惨殺される。犯罪撲滅のため「警官のロボット化」を企画していたオムニ社は、死亡診断が下されたマーフィーの死していない生体部分を部品として利用、彼をロボコップとして蘇らせる。 ロボコップは驚異的な性能で優秀な成果をあげ、街の治安は少しずつ取り戻されて行った。しかし、ロボコップ自身は人間だった頃の記憶の断片に悩まされ、ついには自分が何者であったかを知ってしまう。

鬼才ケン・ラッセルが人類進化の謎に迫ったSFスリラー。人間の肉体が変化していく特殊メイクアップが話題を呼んだ。細胞に眠る人類進化の起源を探ろうと、タンクに浸かりドラッグを試みる学者。実験は成功し、彼は太古のイメージを見るのだが、その効果は精神だけでなく肉体にも影響を及ぼし始めていた……。

第二次世界大戦中の1943年、フィラデルフィア港でアメリカ海軍によるある極秘実験が行われようとしていた。“フィラデルフィア計画”と呼ばれるその実験は、敵のレーダーから消え、味方の船を探知されないようにするというものであった。その実行役となった水兵のデビッドとジムが実験機械のスイッチを入れた途端、実験の舞台である駆逐艦エルドリッジはレーダーのみならず、実際に海上からも姿を消してしまった。艦はしばらくして再び出現したが、艦内では乗組員が大火傷を負ったり、艦の壁や甲板に身体がめりこんだりしており、デビッドとジムは姿を消してしまっていた。

カルメン&ジュニは世界の危機を救ったことで、OSS(戦略事務局)の一部門として設立されたスパイキッズに採用され、今日も活躍していた。ある晩、大統領主催のOSSパーティが開かれた。そこにはカルメン&ジュニたちの他に、ライバル・スパイキッズ、ギグルズ兄妹と彼らの父でグレゴリオと次期OSS局長を争うダナゴンもいた。パーティも佳境に入った頃、大統領が持っていた秘密兵器トランスムッカーが何者かに盗まれてしまう。カルメン&ジュニはトランスムッカーを追って、奇妙な動物が棲息する謎の島に辿り着き、そこで怪しげな男、ドクター・ロメオに出会うのだった。

フランクは婚約者のゾーイと共同でラザロという名前の血清の開発を行っていた。ラザロは昏睡状態にある患者の治療のための薬品として認知されていたが、実際のところは死者を蘇らせるための血清であった。 友人でもあるニコ、クレイ、エヴァの協力の下、2人は死んだばかりの犬を蘇生させることに成功する。しかし、犬は生前には見せなかった動きをし始める。目から生気が失われ、食欲も喪失してしまったのである。それどころか何らかの特殊能力を取得しているようであった。検査の結果、ラザロ血清が犬の脳内に新しいシナプス回路を形成したことが判明した。 2人の極秘研究の存在を知った学部長はその中止を命令してきた。しかも、2人の研究に出資していた企業が大手製薬会社に買収されたせいで、2人は研究成果をその会社に奪われてしまった。 実験の成果を奪い返すべく、フランクたちは研究室に忍び込んだ。しかしこの危険な試みの最中、事故が起こりゾーイが感電死してしまった。ゾーイを死なせたくないという一心で、フランクはラザロ血清を彼女に投与する。ゾーイは無事生き返ったように見えたが、フランクは何かがおかしいと思い始める。ゾーイは「自分が死にかけたとき、私は地獄の景色を見た」と主張する。