『ライフ・イズ・ビューティフル』(原題:La vita è bella、英題:Life Is Beautiful)は、1997年のイタリア映画。ロベルト・ベニーニ監督・脚本・主演作品。第二次世界大戦下のユダヤ人迫害(ホロコースト)を、ユダヤ系イタリア人の親子の視点から描いた作品である。 カンヌ国際映画祭で審査員グランプリを受賞。第71回米国アカデミー賞で作品賞ほか7部門にノミネートされ、そのうち、主演男優賞、作曲賞、外国語映画賞を受賞した。また、トロント国際映画祭の観客賞やセザール賞の外国映画賞も受賞している。

ナチスのワルシャワ侵攻を目の当たりにし、死の収容所送りを奇跡的に逃れたシュピルマンは、ゲットーの廃墟に身を隠すことで第二次世界大戦を生き延びる。

戦火近づく'40年の仏領モロッコ、カサブランカは、自由を求めて渡米しようとする人々で溢れていた。ナイトクラブを経営するリックの元へ、ナチの手を逃れてここまでやって来た抵抗運動の指導者が現れる。だがその人物の妻は、かつてパリでリックと恋に落ちたイルザだった……。

1942年、ミュンヘン出身の若い女性ユンゲはヒトラーの個人秘書の職を得る。それから月日は流れて1945年、第2次世界大戦は大詰めを迎え、ヒトラーはごく限られた身内や腹心の部下たちとベルリンのドイツ首相官邸の地下要塞に逃げ、そこで不自由な生活を送る。敗北の気配が濃くなる中、ヒトラーはまだ反撃のシナリオを熱っぽく語るが次第に部下たちは彼から離反していき、ユンゲは歴史の証人としてその光景を静かに見守る。

レコードを聴きながら自殺──。1930年代、世界中でそんな現象を巻き起こし、呪われた「自殺の聖歌」として、発禁処分を受けるに至った曲があった。現在も多くのアーティストによって歌い継がれるシャンソンの名曲「暗い日曜日」である。その後、作曲者自らも死を選んでいる。今もなお、多くの謎を残すこの曲の誕生には、激しくも切ない愛の物語が隠されていた……。第二次世界大戦前夜のブタペスト。レストランのオーナー、その麗しき恋人、店のピアノ弾き、彼らは互いに愛を共有し合う関係を保っていた。しかし、ピアノ弾きが「暗い日曜日」を作曲したことから、運命の歯車が狂いはじめる。生きること、愛することが簡単ではなかった時代。危ういほどに美しい旋律は、”真実”までも葬り去ってしまうのか……。

第二次大戦下、スイス国境近くにあるドイツ軍の第17捕虜収容所。米空軍の軍曹ばかりが集められた第4キャンプでは、地下通路を掘る脱走計画が極秘裏に着々と進行していた。そしてクリスマス直前のある夜、ついに2人の捕虜が脱走を試みる。しかし、情報が事前に洩れたのか、待ち伏せにあった彼らは射殺されてしまう。どうやら仲間内にスパイがいるらしいと囁かれ、何事にも抜け目なく立ち回るセフトンが真っ先に疑われる。

FBI捜査官のデブリンと、スパイの汚名を着せられた男の娘アリシアの危険な駆け引き。公開当時話題を呼んだ、2人の長いキス・シーンなど、ロマンスたっぷりに描かれたヒッチコックのサスペンス。

狡猾な男ダルトン・ラッセル率いる4人の銀行強盗グループが、白昼のマンハッタン信託銀行を急襲、従業員と客を人質に取り立てこもる。事件発生の連絡を受け、NY市警のフレイジャーとミッチェルが現場へ急行。しかし、周到な計画のもと俊敏に行動する犯人グループを前に、フレイジャーたちも容易には動きが取れず膠着した状態が続く。一方、事件の発生を知り激しく狼狽するマンハッタン信託銀行会長のアーサーは、やり手の女性弁護士マデリーンを呼び出すと、ある密命を託し、現場へと送り出すのだった…。

日系の英国作家K・イシグロのブッカー賞受賞作を基に、侯爵に忠実な執事として徹底的にストイックに生きた一人の男の悲哀を描いた物語。恋を知らぬ彼は安っぽい恋愛小説に慰めを得、それを女中頭に見つかり頬を赤らめる。互いに愛情を感じながらもその感情を抑えこんでしまう彼に、彼女は待ちきれず、彼の友人と結婚し町を去る。戦後、侯爵がこの世を去り、ようやく自由を感じた彼は女中頭を訪ねるのだが……。

ポーランドのダンチッヒを舞台に、3歳で自らの成長を止めた少年オスカルの視点で、1927年から1945年の激動の時代を描いた異色の大力作。ブリキの太鼓を叩き、奇声を発しガラスを割るという不思議な力も身につけたオスカル、従兄との不倫を続ける母、臆病者の父、画面は時代が産んだ奇異なキャラクターとグロテスクな描写に溢れ、その毒気たるや凄まじいばかりのものである。

ポツダム会談の取材のため、ベルリンを訪れたアメリカ人従軍記者のジェイク(ジョージ・クルーニー)。かつて、ベルリンに残してきた恋人のレーナ(ケイト・ブランシェット)に再会するも、彼女はジェイクの運転手タリー伍長(トビー・マグワイア)の恋人となっていた。そんな中、銃殺されたタリー(トビー・マグワイア)の遺体がソ連占領地区で発見され……。