幼少期をロンドンで過ごした吉田は閉塞的な日本の空気に馴染めないまま、高校生活を送っていた。次第に学校から距離を置く吉田にとって唯一HIP HOPだけが彼の拠り所だった。海外での活躍を目指す姉・麻里との約束を胸に、アーティストとして独り立ちするべく練習や活動に没頭する。しかし初めて自分の居場所を見つけたと思った矢先、チャンスを掴みかけては裏切られ、現実の厳しさに晒され次第に自分を見失っていく。そして追い打ちをかけるように、ある悲劇が訪れる。このままでは、俺は負ける。吉田はラッパーとして、1人の人間として、現実を乗り越えるべく立ち上がる…。

1995年、デトロイト。中産階級の白人が多く住む郊外とは“8マイルロード”で分断され、貧困層が多数を占める都市中心部。ジミーはここで無職の母と幼い妹の3人でトレイラー・ハウスに暮らしていた。彼は昼間プレス工場で働き、夜はヒップホップ・クラブ“シェルター”で毎週行われるラップ・バトルでの優勝を目指し、プロで成功することを夢見ていた。だが、彼は才能がありながらその実力を発揮出来ないでいる。加えて母ステファニーとの確執に悩んでいたジミーはある日、モデルを夢見るウェイトレスのアレックスと出会い恋に落ちるのだが…。

街角でポン引き(=ハッスル)をしている男が、かつて抱いていたラッパーへの夢を再燃させる……。チンピラが人生を変えようとラスト・チャンスに賭ける姿を、ヒップホップ・ナンバー満載で綴り上げたサクセス・ドラマ。

近い未来の “トーキョー”には様々なトライブ(族)が存在し、そこに住む若者たちは、街を暴力で支配しながらお互いの縄張りを守っていた。トライブ間の暴動・乱闘は日々繰り広げられるも、互いの力関係は拮抗し絶妙なバランスで保たれていた。 しかし、ある事件をきっかけに、その均衡はもろくも崩れ去る。「ブクロWU-RONZ」のヘッドに君臨する<メラ>と「ムサシノSARU」に所属する<海(カイ)>。 二人を取り巻く”トーキョー”中のトライブを巻き込んだ、激しく壮絶な一大バトルが今始まろうとしている──。