画家のマリアンヌはブルターニュの貴婦人から、娘のエロイーズの見合いのための肖像画を頼まれる。だが、エロイーズ自身は結婚を拒んでいた。身分を隠して近づき、孤島の屋敷で密かに肖像画を完成させたマリアンヌは、真実を知ったエロイーズから絵の出来栄えを否定される。描き直すと決めたマリアンヌに、意外にもモデルになると申し出るエロイーズ。キャンバスをはさんで見つめ合い、美しい島を共に散策し、音楽や文学について語り合ううちに、恋におちる二人。約束の5日後、肖像画はあと一筆で完成となるが、それは別れを意味していた──。
抑えがたい欲望と葛藤。緊張に満ちた、日常のドラマ。深い洞察で人間を濃密に描く、ジョセフ・ロージー監督の代表的傑作! オックスフォード大学の哲学教授スティーブン(ダーク・ボガード)は、オーストリアからの留学生アンナ(ジャクリーヌ・ササール)が、恋人がありながら、彼の同僚でテレビ評論などして名を売る教授チャーリー(スタンリー・ベイカー)と交際しているのを知って驚く。彼女に対し妄執を覚えたスティーブンは、恋人の事故死で沈んでいる彼女に取り入って情交を結ぶが……。