人生はいつも長い旅路。出会いと別れ、喧嘩と仲直り、熱愛と惰性……倦怠期を迎えた結婚12年目の夫婦が今再び愛を取り戻そうと旅に出る──。

昭和11年。料亭の女中定は店の主人に心惹かれ、情事を重ねるようになる。その情事が男の妻に知れてしまい、二人は駆け落ちを決行する。快楽におぼれる日々を重ねるうちに定は男を永遠に手放したくないと思うようになり、ついには男を自分だけのものにするため首を絞めて殺害し、さらには男の陰部を切り取ってしまうのだった。

病に倒れ、死を目前にした老婦人アン。枕元で見守る2人の娘に、彼女は若き日の悲劇的な恋愛体験を話し始め……。母の看病をしながら、自身の生き方を問い直す娘たちを描いた人間ドラマ。