1943年、第二次世界大戦真只中のアメリカ。プロ野球選手たちも次々と戦場へ駆り出され、大リーグの運営は危機を迎えていた。オレゴンの片田舎に住むソフトボール・リーグ選手、ドティ・ヒンソンとキット・ケラーの姉妹のところへ、ある日プロ野球のスカウトマンが訪ねてきて、近く発足する全米女子プロ野球リーグに参加しないかと誘う。
1948年、テキサス州ヒューストン。オーロラは自分が産んだ娘をエマと名付ける。夫と死別した後、手塩にかけてエマを育てるオーロラにとって何よりの楽しみは、エマの成長だった。しかし、21歳になったエマはオーロラの反対を押し切って、ある大学教師と結婚してしまう。エマが去ってから1年後、オーロラの家の隣に住む元宇宙飛行士ギャレットは寂しそうなオーロラを慰める。オーロラはエマとの関係をすべて切り捨てる。
第76回アカデミー賞最優秀外国語映画賞に輝いた、親子の絆と人生の終幕を温かく描き出した珠玉の感動作。愛する家族や友人たちに囲まれて「さようなら」と微笑む父の姿が、いつまでも忘れられない。