1916年、カイロに赴いている英国陸軍のロレンス少尉は、トルコへの反乱に意気込むアラブ民族の現状を確かめに向かった。そこで彼は反乱軍の非力を痛感し、アラブ種族をまとめ上げてゲリラ戦へ打って出ることに。やがて、トルコの一大拠点を巡って激闘を展開し、勝利する。そして、再びゲリラ戦の指揮官として新しい任務を与えられ、トルコ軍を打倒するロレンス。だが、一方でアラブ同士の争いが起こり、彼も尽力むなしく徐々に孤立していく。

1978年のテヘランに住む9歳の少女マルジは、両親や祖母とともに何不自由なく暮らしていた。そんなある日、革命が始まり、新イスラム共和国が誕生。反政府主義者として投獄されていたアヌーシュおじさんも解放され、マルジは彼からさまざまなことを教えてもらうが、その後アヌーシュは新政府に逮捕されてしまう。<マルジャン・サトラピの半自伝的バンド・デシネ『ペルセポリス』を原作に長編アニメとして製作した作品。第60回カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞。第80回アカデミー賞外国語映画賞のフランス代表作品であり、長編アニメ映画賞にノミネートされた。>

第2次世界大戦当時、経営管理の理論を米軍の戦略に応用するマクナマラの報告書は、日本への無差別爆撃を促し、マクナマラは自分が戦争犯罪を行なったと認める。85歳になったマクナマラは自分の人生で得た11の教訓を語る。“敵の身になって考えよ”、“理性は助けにならない”、“戦争は釣り合いが必要”、“人間の本質は変えられない”など。さらに彼はケネディ政権、ジョンソン政権などについて知られざる事実を明かす。

1944年、第二次大戦下のフランスで外科医として黙々と働く男。戦火の拡大にともない愛する妻と娘を娘の田舎へと疎開させるが、パルチザン狩りのドイツ軍小隊に娘は射殺、妻は焼き殺されてしまう。溢れそうになる血の涙と嗚咽をかみ殺しながら、怒りに震える男は単身で反撃、ドイツ軍を一人づつ処刑していく…。

戦時中の1943年、ニューヨーク。レストランで働くシチリア移民のアルトゥーロは、オーナーの姪フローラと相思相愛だが、フローラには許婚がいた。アルトゥーロは、シチリアに住むフローラの父から結婚の賛成を得るために米軍に入隊。シチリアに赴任するが、のさばっているマフィアから命を狙われることになる。

三国時代の中国。漢の丞相の曹操(のちの魏の礎を築いた)は、北部を平定した後、南部も制圧するために兵を進める。その目的は、天下統一に邪魔な劉備・孫権の抹殺だけでなく、今は周瑜の妻となった天下一の美人小喬の奪取にもあった。荊州にいた劉備軍は南下して軍を立て直そうとするが、途中の当陽県長坂にて追いつかれ、敗走する。 夏口へ逃げた劉備は、部下の諸葛亮(孔明)の提案に従い、孔明を孫権(のちに呉を建国)のもとへ派遣する。孔明は孫権の総司令である周瑜と意気投合し、2つの勢力は共に曹操と戦う同盟を結ぶ。孫権は数万の軍勢を派遣し、劉備軍とともに長江の赤壁付近で曹操軍と相対し、両者互いに決戦のために水軍と陸軍を動かすのだった。

スペインが最後の植民地、フィリピンを手放す中、現地の駐留部隊は反乱軍との戦いを余儀なくされる。過酷で、時として異様な戦いは長引き、兵達は疲弊してゆく。

大統領候補である共和党の上院議員が、懐疑的なテレビレポーターに1時間にわたってインタビューし、アフガニスタンでの勝利のための戦略を詳しく説明する。アフガニスタンの尾根で待ち伏せされた2人の特殊部隊が、タリバン軍が迫ってくる中で救助を待つ。カリフォルニアの大学の政治学教授が、学生に再会を求める。

「ロッキー4/炎の友情」でソ連のスゴ腕ボクサー・ドラゴ役を演じたドルフ・ラングレンが主演し、監督はチャック・ノリス主演「地獄のヒーロー」などで知られるJ・ジトー。スタローンの「ランボー」シリーズに似たムードだが、若き日のラングレンが鋼の肉体を駆使して繰り広げるアクションは迫力満点。バトルだけでなく気の利いたせりふでくすりとさせたりと、スタローンとまた異なる魅力を放った。ストーリーの背景に、当時、東西冷戦があったのもポイント。 アフリカ南部の共産主義国家モンパカ。その反政府勢力のカリスマ的指導者暗殺の使命を受けた、ソ連陸軍特殊部隊(スペツナズ)の最強兵士ニコライ。彼は正体を隠して一兵士として留置所に潜り込み、革命勢力のナンバー2として捕らえられているカルンダと接触する。ニコライはカルンダと旧知のアメリカ人ジャーナリストのデューイを連れて留置所を脱走。ニコライは反政府の勢力圏に到着するが、指導者の指導力と包容力に動揺する。