都会の片隅の今にも壊れそうなボロ家でひっそりと暮らす、治と妻の信代、息子の祥太、治の老母・初枝、そして信代の妹・亜紀の奇妙な5人家族。彼らは、家族ぐるみで店で万引きを働いたり、初枝が定期的にもらう年金を頼りに、どうにか毎日を送っていた。ある冬の晩、近所の団地の外で震える幼い女の子ゆりを見るに見かねた治が、彼女を家に連れ帰り、家族に新しい仲間が加わる。そんな彼ら一家は、実はある秘密を抱えていた。

70年代初頭、スコットランドの寒村の女性ベスは油田で働く男と結婚するが、彼は事故で全身麻痺となってしまう。夫に「別に愛人を作りその様子を話して欲しい」と頼まれたベスは……。ラース・フォン・トリアー監督作。

アーウィンは輝かしい戦歴を誇る三つ星の中将だったが、ある出来事のため軍法会議にかけられ軍刑務所に収監されてしまう。そこでは刑務所長ウインター大佐が囚人達を虫けらのように扱う非人道的な管理が行われていた。戦場の英雄アーウィンとて例外ではなく、それまでの地位も名誉も剥奪され、一兵卒と同様の扱いを受ける。当初はアーウィンに対して距離を置いていた囚人達だったが、次第に打ち解け合うようになる。