1959年、12月。従業員31,259名を擁するニューヨークの保険会社。19階の大部屋に勤める C. C. バクスター(ジャック・レモン)。勤続3年10カ月、礼儀正しく、数字に強く、押しに弱い"バド"の週給は94ドル70セント。 セントラルパーク近くの家賃月額85ドルの (くつろげて、独身向き) アパートに暮らすバドは、なし崩し的に続いている「バドの部屋のまた貸し」を当てにし私生活に割り込んでくる課長ら上司の、色恋の絡む、あってないような空き予約をなかなか断り切れずにいた。
高校生のフランクは尊敬する父が母と離婚すると聞き、ショックで衝動的に家を飛び出してしまう。そして、生活のため偽造小切手の詐欺を始めるようになる。最初はなかなかうまくいかなかったが、大手航空会社のパイロットに成りすますと誰もがもののみごとに騙された。これに味をしめたフランクは小切手の偽造を繰り返し巨額の資金を手に入れるのだったが…。
エドワードは、発明家の博士によって生み出された人造人間。だが、完成直前に博士が急死してしまった為、彼は両手がハサミのままこの世に残されてしまう。その後、ゴースト屋敷のような丘の上の家で、顔が傷だらけで孤独な日々を送っていた彼の元にある日、化粧品のセールス・ウーマンのペグが訪ねて来た。心優しい彼女は、そんな彼の姿に同情し、自分の家に連れて帰る。そうして家の中へ通された彼は、写真に写っているペグの娘キムに心奪われ、彼女に恋してしまう。
第二次大戦下、スイス国境近くにあるドイツ軍の第17捕虜収容所。米空軍の軍曹ばかりが集められた第4キャンプでは、地下通路を掘る脱走計画が極秘裏に着々と進行していた。そしてクリスマス直前のある夜、ついに2人の捕虜が脱走を試みる。しかし、情報が事前に洩れたのか、待ち伏せにあった彼らは射殺されてしまう。どうやら仲間内にスパイがいるらしいと囁かれ、何事にも抜け目なく立ち回るセフトンが真っ先に疑われる。
ロンドン。英国の新首相デヴィッドは着任早々、秘書のナタリーに一目ぼれ。最愛の妻を亡くしたダニエルは、妻の連れ子から恋に悩んでいると明かされる。作家ジェイミーは、言葉が通じないポルトガル人のメイドに好意を。3人の子どもがいるハリーとカレンの夫妻だが、ハリーは会社の若い部下と浮気をしていた。ハリーの会社に勤めるサラは入社以来ずっとある同僚に片思い中などなど、人々はさまざまな想いを胸に聖夜を迎えていく。
ウィル・フリーマン。38歳、無職、独身。ノース・ロンドンに住み、亡き父がクリスマス・ソングを一発ヒットさせたおかげでお気楽な印税生活を送っていた。ある日、ウィルは12歳の少年マーカスと出会う。マーカスはシングルマザーの母親フィオナのひどい鬱病に悩んでいた。そんな矢先、フィオナが自殺を図る。フィオナはウィルの素早い対応で事なきを得るが、マーカスは母をこれ以上一人にしておけないと考え、ウィルと母のデートをセッティングする。そうこうしてるうち、次第にウィルのアパートに入り浸るようになるマーカス。生活のリズムを狂わされ困惑するウィルだったが…。
15歳の姉エレナと13歳の妹アナイスの姉妹。姉妹のルックスは、姉は華奢で美しく、妹はちょっと小太り。このルックスの全く違う姉妹には共通の目標があった。それは、いかにして処女から脱出するかということ。ある夏休み、家族でバカンスに出掛けていた二人はイタリア人の大学生フェルナンドに出会う。フェルナンドを自分の相手と決めたエレナは、彼に猛烈なアプローチを開始する。ある夜、姉妹の寝室に忍び込んできたフェルナンドを迎え入れるエレナ。しかし、エレナにはどうしても最後の一線を超える勇気が持てない。彼女は、「愛し合っていなければ、最後の一線は越えられない」という考えを持っていた。その最中、隣のベッドでじっと息を殺していたアナイスは、「はじめての相手は好きでない人でもいい」という考えを持っていた。果たして、2人の「はじめてのセックス」はどういう結果をもたらすのだろうか。<テーマはカトリーヌ・ブレイヤ監督が最も得意とする「少女たちの性」。少女たちや大人たちにとって「処女」や「はじめてのセックス」とはどういう意味を持つのか。15歳と13歳の容姿の違う姉妹の物語を通して、監督が投げかけてくる「処女」の概念をあなたはどう捉えるのだろうか。>