ごく平凡な人生を送っていた男オ・デスは、意識を取り戻すと、狭い監禁部屋にいた。その後15年間、理由も分からないまま監禁され続け突然解放される。いったい誰が!?何の目的で!?若い女性ミドの助けを借りて復讐を誓うデスのもとに現れた謎の男ウジン。彼はデスに5日間で監禁の理由を解き明かせと、お互いの命を賭けた「ゲーム」をもちかける。そこには想像を絶する、恐るべき策略がめぐらされていた…。

70年代初頭、スコットランドの寒村の女性ベスは油田で働く男と結婚するが、彼は事故で全身麻痺となってしまう。夫に「別に愛人を作りその様子を話して欲しい」と頼まれたベスは……。ラース・フォン・トリアー監督作。

スペイン出身の異才ルイス・ブニュエルが1928年に手がけた実験的短編作品。共同脚本にサルバドール・ダリ。20年代に最高潮に達したアバンギャルド映画の頂点を飾る傑作で、60年には、28年の完成当時上映に際してブニュエル自らが蓄音機を回していた音楽を選び、自らサウンド版を作成した。目玉を切り裂くカミソリと月を遮る一筋の雲のほか、手のひらからはい出してくる無数の蟻など、悪夢的で奇怪なシーンの多くで知られ、作品が発表された当時、ジャン・コクトーら同時代の芸術家たちにも支持された。

アメリカ外交官ロバート・ソーンはローマの産院で自分の子が死産であったことを知る。悲嘆するロバートだったが同日同時刻に生まれた孤児を知りそのまま養子としてダミアンと名づけ引き取ることにした。ダミアンの誕生パーティの最中に乳母が突然首吊り投身自殺した事件をきっかけにダミアンを調べる写真家はロバートに孤児を紹介した神父からダミアンの出生を探り始める。

1980年、マドリード。新進気鋭の映画監督エンリケ(フェレ・マルチネス)の元に、神学校の寄宿舎で共に少年時代を過ごしたイグナシオ(ガエル・ガルシア・ベルナル)が訪ねてくる。幼い頃の面影が全くないイグナシオにエンリケはとまどうが……。

とある惑星の、とある場所で次々と起こる不条理な出来事-突然サラリーマンはリストラされるし、道に迷った男は訳もなく殴られるし、太っちょマジシャンはマジックに失敗して観客に笑われちゃう。なーんかうまくいかない人たちが、先を競うようにして現実から逃げようとしている。優しい人々、正直な人々、毎日を懸命に生きる人々の時代がもうすぐそこまで近づいているように見えるんだけど…。

アメリカ各地で強盗殺人を繰り広げたゲッコー兄弟は、警察の追及を振り切るべく、メキシコを目指して逃亡を続けている。牧師を辞めて放浪の旅をしていたフラーとその一家は、たまたま立ち寄ったモーテルでゲッコー兄弟に誘拐され、国境を突破するための隠れ蓑に利用される。メキシコに到着した一行は、兄弟が現地の組織の使者と落ち合う予定のナイトクラブ「ティッティー・ツイスター」で一夜を過ごすことになるが、そこは吸血鬼の巣窟と化していた。かくして、夕暮れから夜明けまでの戦いが始まる。

1934年、イギリスの片田舎にある全寮制の女子高校。洗練された美しい校長ミス・Gはその妖しい魅力で女生徒たちの憧れの的だった。ダイビングチームに所属する女子生徒ディーらは、ミス・Gが語る異国の地の話やファッションの虜になり、校長の目をひこうとやっきになっている。そんなある日、スペインから貴族出身の美少女フィアマが編入してくる。ダイビングチームに加わったフィアマをミス・Gはすっかり気に入って特別扱いするが、他の女子生徒たちはこれに嫉妬し、フィアマを執拗にいじめ始める。

ハンニバルはリトアニアで名門貴族の子息として生まれた。1944年、戦争で両親を失った彼は、妹ミーシャとふたりで隠れ家で暮らし始める。しかしある日、脱走兵たちにミーシャを殺され、ハンニバルは心を閉ざしてしまう。8年後、叔父を頼りにフランスへ向かったハンニバルは、叔父の日本人の妻レディ・ムラサキに迎え入れられる。ハンニバルは彼女のもとで高等な教育を受けるが、その一方で心の中に眠る残虐性を目覚めさせる。