言わずと知れたF・フェリーニ監督の代表的作品。映画監督のグイドはある日、自分の体が空中を落下する夢を見る。現実生活の日常に纏わる様々な精神的・肉体的な疲れを癒す為、彼は療養と称して温泉に出掛けるが、そこでも仕事や生活から逃れることが出来ない。そして彼はついに、自分が温泉で余生を過ごしている老人達の中にいるという幻覚を見はじめるが……。本作は、フェリーニ監督自身の自伝的な作品であり、その描き方も、現実と幻想を並行して描くなど秀逸! 絶対に見るべし!!

プロテニスの花形選手だったトニー・ウェンディスは、資産家である妻のマーゴとロンドンのアパートに住んでいる。トニーはテニスのツアーのために自宅を留守にしがちだったので、それが不満だったマーゴとの夫婦仲は冷え込んでいた。夫の留守中にアメリカ人の推理作家マーク・ハリディとの浮気に走ったマーゴは、トニーと別れてマークと一緒になる気持ちに傾いていた。妻の浮気に気づいたトニーは、妻と別れるよりも、妻を殺害して資産を手に入れようと考え、緻密な殺害計画を練り上げる。

広告会社社長のロジャー・ソーンヒルは多忙で、今も秘書をタクシーに乗せて車内でスケジュールの確認中である。プラザ・ホテルで一人降りたソーンヒルは友人たちの待つラウンジへ向う。酒を飲む前に電報を打つ用事を思い出したソーンヒルはボーイに向って手を挙げるが、その手と”お客様のジョージ・カプラン様”の呼び出しの声が重なった。その様子を見ていた二人組は席を立ったソーンヒルに銃を突きつけ、人知れず車に乗せる。それはNYからラシュモア山までの苦難の道のりの始まりであった。

アルフレッド・ヒッチコック監督の渡米第1作で、ダフネ・デュ・モーリアのベストセラー小説の映画化作品。イギリスの富豪のもとに嫁いだ後妻が、亡くなった先妻レベッカの幻影に悩まされていく。

オーストラリアで実際に起こった謎の女生徒失踪事件の映画化。映画は、1900年2月24日、ピクニックに出掛けた名門女子学園の生徒たちの内数名が忽然と姿を消してしまったこの事件を、独特の色彩美で、かつ神秘的な雰囲気で描いてゆく。この“美しさ”がキーワードとなり、いわゆる“ホラー”とは違った意味での“怖さ”がある作品。オーストラリア時代には「ザ・ラスト・ウェーブ」や本作のように幻想的な作品を手掛けていたP・ウィアーの秀作。

求人広告を見てやってきたのは、美貌の女泥棒マーニーだった。正体を知りながら彼女を雇い、やがて結婚するマーク。盗癖のある妻とそれを救おうとする夫の葛藤を巧みに描いた、アルフレッド・ヒッチコックによる心理サスペンス。

森の中で発見された男の死体をめぐって繰り広げられるユーモラスなサスペンス。軽妙な演技が光るシャーリー・マクレーンのデビュー作としても知られる、アルフレッド・ヒッチコックによる1955年の作品。

ダン・ギャラガー(マイケル・ダグラス)は、ニューヨークの弁護士。彼は妻がいない間に、魅力的な女性アレックス・フォレスト(グレン・クローズ)と関係を持ってしまう。その情事が過ちだったと思い身を引いたダンは、全ては終わったと考えていた。だがアレックスは、彼自身や彼と過ごした時間を捨て去ることはできなかった。今日も、明日も、これから先もずっと……。彼の家庭を破滅させてまでも、彼女は執拗に彼を求め続けた。

1930年、ロサンジェルスのハイウェイ沿いにあるガソリンスタンドの安食堂。ここにひとりの流れ者がやって来る。食堂の女房の体に魅せられた男は、そこで働くことにした。やがて二人は情事を重ねるが食堂の主人はまったく気づかない。そして二人はついに、恐ろしい計画を実行に移すのだが…。

ある日、幸せだったキャラウェイ家を突然の不幸が襲った。妻であり母であったアリソンが手首を切って自殺したのだ。その光景を見た9歳の一人娘エミリーは、それ以来、堅く心を閉ざしてしまう。そんな娘の心を癒やすため、心理学者である父デビッドは、ニューヨーク郊外の湖のほとりにある静かな町へと移り住むことに。しかし、心を閉ざしたままのエミリーは、いつしかチャーリーという“見えない友達”と遊ぶようになる。