殺し屋サルテを脱獄させたマフィアのヴィットリオは、ローマからNYへ輸送される宝石を強奪しようと企てるが…。

「オリエント急行殺人事件」に続きオールスター・キャストで映画化されたアガサ・クリスティのミステリ。原作は『ナイルに死す』。美貌と聡明さを兼ね備えた上、つい最近莫大な遺産を相続したリネット・リッジウェイは、親友ジャクリーンの婚約者と突然婚約をし、人目を避けてエジプトへハネムーンに旅立った。しかし豪華客船カルナーク号には、彼女に何らかの利害関係や遺恨、ないし敵意を抱いている者たちが勢揃いしていた……。壮大なエジプトの景色を背景に、物語中バラバラになっていた様々な謎が最後には全て一本の線で結ばれるという、クリスティ推理劇の醍醐味が存分に堪能出来る推理映画の傑作。D・ニーヴンを始め、M・ファロー、J・バーキン、O・ハッセー、J・ウォーデンらの素晴らしい役者陣に加え、ポアロ役のP・ユスティノフの演技が絶品! 文句のない第一級の推理映画。

地中海の小島にある閑静なリゾート・ホテルで、アリーナという女性が殺された。そこには偶然アリーナに関係した人間ばかりが、様々な思惑を抱いて集まっていたのだ。別件の調査でたまたまこのホテルに来ていたポアロがこの事件を担当する事になったが、滞在客にはすべてアリバイがあった……。

ニューヨークで深夜、トンネルの工事現場で明らかに他殺とみられる遺体が発見され、辣腕の科学捜査官リンカーン・ライムが派遣された。リンカーンは重要な証拠を採取する前に現場を荒らされたくないがために自分以外の捜査官を全て遺体発見現場から遠ざけ、一人狭いトンネルの奥に潜り込んで行った。瓦礫の下敷きになっていた遺体の顔を見ると、リンカーンは驚愕した。そこに横たわっていたのは自分の遺体で、驚愕のあまり硬直している間にトンネルの上から重い金属製のパイプが降ってきた。

ワシントンDCの警察で刑事をしながら犯罪心理学を研究するクロスは、ノースカロライナで姪ナオミが何者かに誘拐されたと聞き現地へ。実は同地では8人の女子大生が次々に誘拐され、そのうち3人は遺体になって見つかっていた。犠牲者3人の誘拐された順序が殺された順序と異なることから、犯人の目的が殺人ではないと主張するクロス。やがて9番目に誘拐され、犯人のアジトから脱出した外科医ケイトからクロスは手掛かりを得る。

アイオワ州に住むウォレスはロンドンに住む弟のもとを訪れるが、多忙な弟は兄の相手をできず、やむを得ずウォレスを演劇体験型ゲームに参加させる。役者志望だったウォレスは大乗り気だが、彼が英国諜報部からの電話を取ったことで事態は思わぬ方向へ…。

米国の大富豪エルマー・ボイントンが死亡。遺書には後妻エミリーと先妻の子供3人に財産を均等分与すると記されていたが、顧問弁護士コープの弱みを握るエミリーの企みで全財産が彼女に渡った。彼女は継子3人や実子ジネヴラを連れて世界旅行に出発する。彼らがパレスチナに向かう豪華客船には、名探偵ポアロも乗り合わせていた。しかし寄港先のエルサレムでエミリーが何者かに毒殺され、ポアロは数々の容疑者の中から犯人を捜す。