タリバン政権下、争いによって荒廃したカブールの町で、11歳のパヴァーナは、家族と小さな部屋に暮らしてい る。足の悪い父は、アフガニスタンの歴史を美しい伝説になぞらえて話してくれていた。ある日突然父親がタリバ ンに連行され、家族の暮らしは一変する。タリバンは女性のみの外出を禁じているため、残された者だけではお金を稼ぐことも、食料を買いに行くこともできない。家族のために、パヴァーナは髪を切り少年になりすまし町に出 て、父親を救いだす方法を探そうと決意する。
元禄14年、江戸城内での刃傷沙汰により、赤穂藩主・浅野内匠頭は即日切腹で、赤穂藩は取りつぶし、一方、吉良上野介はおとがめなしとなる。この理不尽な裁断の裏には、幕府の体制を維持しようとする、時の権力者・柳沢吉保と、吉良の嫡男を藩主とする上杉家米沢藩の江戸家老・色部又四郎の采配が働いていた。赤穂藩家老の大石内蔵助は、ただちに軍資金を確保すると、赤穂浪士の同志たちとともに吉良邸討ち入りの機会をうかがう。
「殺人鬼に罠をかけろ」のジョルジュ・シムノン、ジャン・ドラノワ、ジャン・ギャバン、トリオによるメグレ・シリーズの一篇。フランス中部の片田舎に住む伯爵未亡人に届いた殺人予告の脅迫状。調査の依頼を受けた幼なじみのメグレ警視はさっそく屋敷を訪れる。が、殺人は予告通り遂行され……。
不二子の依頼でスイス銀行を建物ごと盗み出したルパン。建物内には旧ソビエト連邦の隠し財産などの大量の美術品が眠っていたが、不二子の本当の狙いは一つ。1492年、クリストファー・コロンブスがアメリカ大陸を発見した際、偶然入手した品物―無限の力を秘めると言う財宝のありかが記された「コロンブス・ファイル」と言う書類だった。持ち逃げしようとする不二子を難なく制し、そのことを知ったルパンは不二子と手を組む条件で良いムードになるはずだったが、突然打ち込まれてきたミサイルの妨害で手に手をとり逃げ出す羽目になってしまう。