大学を卒業したてのアンドリュー、22歳。彼は進むべき道が定まらず、ニュージャージーにある実家暮らしの身。そんなアンドリューがユダヤ教の成人式パーティーで盛り上げ役として働くことに。やがて彼はパーティー会場で、ある若い女性とその10代の娘と出会い、風変わりな友情を深めていく。

オスカーと父は、親子であると同時に親友だった。父は少しばかり繊細で生きることに不器用なオスカーを、その個性を壊さずに導いてくれる頼もしい師でもあった。そんな二人を優しく見守る母親。ところが──9.11が最愛の父を奪ってしまう。オスカーは父が遺した一本の鍵に、最後のメッセージが込められていると信じ、鍵穴を探す旅に出る。鍵の入っていた封筒に書かれた文字に従い、ニューヨーク中の"ブラック氏"を訪ね歩くオスカー。やがて謎の老人が同行者となり、いつしかオスカーの辿った軌跡は、人と人とをつなぐ大きく温かい輪になっていく。ついにオスカーは、鍵の真実とめぐり会うのだか──。