巨匠ロマン・ポランスキーが悪魔崇拝者たちに狙われたある主婦の恐怖を描いたオカルト・サイコ・ホラー。マンハッタンの古いアパートに、若い夫婦者が越してきた。やがて妻のローズマリーは身篭もり、隣人の奇妙な心遣いに感謝しながらも、妊娠期特有の情緒不安定に陥っていく。彼女は、アパートで何か不気味なことが進行している、という幻想にとり憑かれていた……。
タイとビルマの国境近くにある日本軍の捕虜収容所では捕虜を使って国境に流れるクワイ河に橋を架ける準備が進められていた。英軍大佐はジュネーヴ協定に反するとして所長と対立し、所長は恩赦を条件にしたことで大佐はこれを承諾し建設工事が始まった。だが同時に、収容所から脱走した米海軍少佐の手引きによって連合軍による架橋爆破作戦も開始されようとしていた。
実際に監獄生活を送ったことのある作家ドン・ピアーズの小説を、ポール・ニューマン主演で実写化した映画。器物破損で刑務所入りしたルークは、囚人仲間から慕われる存在になる。ひどい懲罰を乗り越え、彼は何度も脱獄を繰り返し……。
地球を飛び立った宇宙船は1年余りの宇宙航行の末、とある惑星に不時着した。乗組員のテイラーたちは沈没してしまった宇宙船をあとにし、その陸地を彷徨い歩くと猿人たちが人間狩りをしている驚愕の光景を目にする。この星では高等動物の猿が、口の聞けない下等動物の人間を支配していたのだ。テイラーたちも捕まり、奴隷のように理不尽な扱いを受ける。しかし、テイラーはチンパンジーのジーラ博士とコーネリアス博士の理解と協力を得て、同じ人間の女性ノヴァと共に逃亡、新天地を探し求めていく。
19世紀末のロシア。ユーリー・ジバゴは医学の勉強を続けるかたわら詩人としても知られるようになった。幼い頃両親を失い、科学者グロメーコにひきとられた彼は、その家の娘トーニャを愛していた。2人の婚約発表のパーティーの日、近所の仕立屋の娘ラーラは、弁護士コマロフスキーの誘惑から逃れるため、彼に発砲するという事件を起こした。彼女は帝政打倒の革命に情熱をもやす学生パーシャを愛していた。1914年、ロシアは第1次大戦に突入し、ジバゴは医師として従軍し、戦場で看護婦として働らくラーラに再会した。彼は、彼女がパーシャと結婚したと知ったが、彼女への愛をどうすることもできなかった。
夏を過ごそうと田舎町で下宿するハンバートに、未亡人シャーロットは積極的だが、当のハンバートは彼女の娘・ロリータに心奪われていた。やがてハンバートとシャーロットは結婚するが、夫が娘を愛してる事を知ったシャーロットは逆上のあまり事故死してしまう。心置きなく二人だけの暮らしと相成るはずだったが、近所の視線も気になり、ハンバートはロリータを連れて車で旅に出るのだが……。
心の底から愛した女性と結ばれなかったチャン(トニー・レオン)は、「2046」というタイトルの小説を書き始める。それは“失われた愛”を取り戻そうと“2046”という場所を目指してミステリートレインに乗り込んだ男女を描いた小説だった。
ギャング組織壊滅のため、ある証人を護衛する刑事ブリット。だがその証人が殺されてしまい……。激しいアップダウンを活かしたサンフランシスコの街中でのカーチェイスがあまりにも有名なアクション作。
セシルの純潔を汚させようするメルトイユ侯爵夫人の計画と、それを実行するバルモン子爵……。18世紀のフランス革命前夜、貴族社交界を舞台に繰り広げられた快楽と退廃の人間模様を描いた、88年アメリカ作品。
イギリス。バクスター夫妻は、突如として愛娘クリスティン(シャロン・ウィリアムズ)を水難事故で失ってしまう。 数ヶ月後、ジョン(ドナルド・サザーランド)は妻ローラ(ジュリー・クリスティ)を連れ、教会修復の仕事でイタリアのベニス(ヴェネツィア)へと赴いていた。ある日、夫妻は年老いた姉妹と邂逅する。姉ウェンディ(クレリア・マタニア)曰く、盲目の妹ヘザー(ヒラリー・メイソン)には霊感があり、赤いレインコートを着た亡き娘さんの姿が視えるというのだ。その後、姉妹と再会したローラは、亡き娘の言葉を借りたヘザーから「ベニスを去らなければ、ジョンの身に危険が降りかかる」と忠告される。ジョンはその警告に取り合わず、ローラは不安になるのだった。
D・クローンネンバーグがセックスをテーマに取り上げ、カンヌ映画祭でその評価が賛否真っ二つに別れた問題作。CFプロデューサーのジェームス・バラードと妻のキャサリンはある日、出張で空港へ向かう途中ハイウェイ上で正面衝突事故を起こす。相手のドライバーは死亡。助手席に乗っていた女性ヘレンはジェームスと共に病院に担ぎ込まれる。やがて回復した2人だったが、彼らは事故の衝撃を通して思わぬ性的興奮を感じていた。そんな中、事故の体験により新しいエクスタシーを開拓した人々がいる事を知った彼らは、次第にその世界にのめり込んでゆく……。