「顔」を見るだけで性格から寿命まで全てを見抜く天才観相師ネギョンは、息子や義理弟と送る貧しい生活から脱する夢を抱き、都の芸妓に招かれて観相業を始めた。その眼力は人々の運勢のみならず、殺人事件の真犯人をも暴くとあって、評判はたちまち宮廷にまで知れ渡る。やがて、“トラ”の異名を持つ優れた高官キム・ジョンソの信頼を得たネギョンは、念願叶って宮中の要職に抜擢される。だが王の弟・首陽大君〈スヤンテグン〉に“オオカミ”のように冷酷な「逆賊」の相を読み取ったことから、国家の命運と自らの人生を左右する謀反へと巻き込まれていく――。
日本でもリメイクされた大ヒット作『ブラインド』(2011)やその中国版リメイク『見えない目撃者』(2015)のアン・サンフン監督が、朝鮮建国初期の激動の時代を舞台に、史実とフィクションを織り交ぜ描いたアクション時代劇大作。『トンマッコルへようこそ』(2005)、『高地戦』(2011)などの名優シン・ハギュンが監督の希望通り体脂肪率2%にまで鍛えあげた完璧な肉体改造で初の時代劇に挑み、「最愛の敵~王たる運命~」(2022)など近年ドラマで大活躍中のカン・ハンナが、ヌードも辞さず体当たりの濃厚なラブシーンを演じたのも話題となった。1398年、初代の王、太祖が朝鮮を建国して7年目になる年。太祖の最初の妻の子イ・バンウォンは、朝鮮開国に輝かしい功績を残した自分ではなく、継妃の幼い末の息子が世子に選ばれたことに不満を抱いていた。一方、女真族や倭寇からの攻撃によって絶えず危機に瀕していた朝鮮の国境線を守り抜いた功績で軍の総司令官に任命されたキム・ミンジェ将軍は、王と世子を守るためイ・バンウォンに目を光らせていた。そんな中、ミンジェは宴席で、母親に似た美しい妓生カヒに目を奪われ、恋におちる。だが、カヒは胸にある復讐の決意を抱いていた…。
『アンティーク~西洋骨董洋菓子店~』(1008)、『僕の妻のすべて』(2012)のミン・ギョンドン監督が、朝鮮最悪の暴君といわれた燕山君(ヨンサングン)と彼を増長させた家臣による狂行とその末路を豪華絢爛に描いた官能時代劇超大作。数々の暴挙の中でも、全国から1万人の美女を強制的に徴収した悪名高き“採紅”が作品の中心として描かれ、日本の「大奥」ものに、ローマの暴君「カリギュラ」のイメージを加えたようなエロスとバイオレンスに満ちたスキャンダラスな見せ場が満載。イ・ユヨンが第36回青龍映画賞の新人女優賞と2015年韓国映画俳優協会賞の人気女優賞を受賞した。1505年.稀代の暴君として知られる朝鮮王朝第10代国王・燕山君は、その異常な色欲を満たすため、国中の美女を王宮に集めるよう命じる。王の信頼を利用して実権を握ろうとする重臣イム・スンジェは、1万人もの美女を強引に召集。女たちは“王の女”の座を目指し、官能の秘技を肉体に刻み込んでいく。なかでも謎の色香を秘めた娘ダニに心惹かれたスンジェは、彼女に王の寵愛を独占させようと特別な教育を施す。一方、イム・スンジェに権力を奪われるのを恐れた燕山君の寵妃チャン・ノクスは、最高の妓生ソルチュンメを使ってダニが王に選ばれるのを阻止しようとする。
1986年に製作された同名の韓国ホラーをリメイク。原因不明の奇異な死が続く不気味な古い邸宅に、ふとしたきっかけで足を踏み入れることとなったオク・ブン。邸宅に暮らす、ある秘密を抱えたシン氏夫人に迎えられた彼女は、夫人から、その家にいる間は絶対に守らなければならない規則を教えられる。必ずそれらを守るようにと念押しされたオク・ブンだったが、その規則を破ってしまったことで、想像を超える恐ろしい事態に直面する。「ビー・デビル」「チェイサー」などで知られる実力派ソ・ヨンヒと、アイドルグループ「Apink」のメンバーで女優としても活動の幅を広げているソン・ナウンが主演を務めた。