韓国で実際に起きた未解決殺人事件をリアルな演出で映画化。86年、ソウル近郊の農村で、同じ手口による若い女性の惨殺事件が連続して発生。地元の刑事パク・トゥマンとソウル市警から派遣された刑事ソ・テユンは対立しながらも捜査を続け、有力な容疑者を捕らえるのだが。監督ポン・ジョノは99年に「ほえる犬は噛まない」でデビュー、2作目の本作で韓国のアカデミー賞・大鐘賞の作品賞・監督賞・主演男優賞・照明賞を受賞。

数多くのマフィアを摘発したFBI潜入捜査官、ジョー・ピストーネの捜査の全貌を描いた実話の映画化。現在もマフィアに50万ドルの懸賞金を掛けられ、隠遁生活を送る伝説的潜入捜査官ジョー役を、ジョニー・デップが熱演。また骨太なドラマに磨きをかける、アル・パチーノの好演も見もの。単身、NYのマフィア組織に潜入したFBI捜査官ジョー。ドニー・ブラスコという潜入名で街に潜伏した彼は、ある日レフティという男に出会った。彼に息子のように可愛がられ、さらに危険な世界へと導かれてゆくドニー。そしてレフティはドニーの出現に夢を見、再び人生を掛けるが...。

ハーヴィーは、人気クイズ番組『21』の勝ち抜きチャンピオン。しかし視聴率を気にするスポンサーによって、名門出身の若くハンサムな挑戦者と交代させられて……。アメリカで実際に起きたTV界のスキャンダルを基に、メディアの内実を描くサスペンス・ドラマ。

第二次世界大戦中、ソ連の秘密警察によってポーランド軍将校が虐殺された「カティンの森事件」を、ポーランドの巨匠アンジェイ・ワイダ監督が映画化した問題作。長い間明らかにされてこなかった同事件の真相を、ソ連の捕虜となった将校たちと、彼らの帰還を待ちわびる家族たちの姿を通して描く。父親を事件で殺された過去を持つワイダ監督が歴史の闇に迫った本作は、第80回アカデミー賞外国語映画賞ノミネートをはじめ、世界各地の映画祭で高く評価された。

1976年6月27日、イスラエルからフランスへ向けて飛び立った民間旅客機を、武装した4人の男女がハイジャックする非常事態が発生。4人のうちの2人は、パレスチナ解放人民戦線のメンバー。残る2人は、彼らのシンパであるドイツ極左組織のメンバー、ヴィルフリードとブリギッテ。彼らは、エンテベ空港に旅客機を緊急着陸させると、大勢の乗客乗員を人質に取り、イスラエル政府に対して厳しい政治的要求を突きつける。