ジェームズ(ルーク・トレッダウェイ)はギターを手に、ストリートミュージシャンとして日銭を稼いでいた。ドラッグ更生プログラムの最中のある日、彼はヘロインを摂取して病院に搬送される。退院後、彼が更生担当者ヴァル(ジョアンヌ・フロガット)が用意してくれた部屋に入居すると、どこからか茶トラの猫(ボブ)が迷い込む。ジェームズは、猫の飼い主を捜そうとしたが、見付けることができなかった。
ハリウッド黄金期、フランケンシュタイン映画によって頂点を極めながらも謎の引退を遂げた伝説の映画監督ジェームズ・ホエール(イアン・マッケラン)。彼は日に日に悪化する精神錯乱に怯え、正気を失う前に自分を抹殺してくれる人間を探していた。そんな時、元海兵隊の流れ者クレイトン・ブーン(ブレンダン・フレイザー)が、隠遁生活を送るこの老人の庭師として雇われる。彼こそが自分の苦悩に終止符を打つ”怪物”だと直感したホエールは、奇妙な友情と死への期待感をもってブーンを挑発する。やがてフラッシュバックと共に、フランケンシュタインの怪物の誕生の夜のような、雷鳴の轟く夜が更けていく…。