第二次世界大戦中の昭和19年。高知県幡多郡清水在住の清水豊松は気の弱い平凡な理髪師。戦争が激化する中、足の悪い豊松にも召集令状がきた。内地の部隊に配属され厳しい訓練の日々を送っていたある日、撃墜された米軍B-29の搭乗員が裏山に降下した。山中探索の結果、虫の息であった搭乗員が発見され豊松は、隊長から搭乗員を銃剣で刺殺するよう命じられたが失敗し兵も既に死んでいた。終戦後、豊松は除隊し無事に帰郷する。しかしある日、特殊警察がやってきて捕虜を殺害したBC級戦犯として逮捕され裁判で死刑宣告される。

1958年の西ドイツ・フランクフルト。第2次世界大戦の終結から10年以上が経過し、復興後の西ドイツではナチスドイツの行いについての認識が薄れていた。そんな中、アウシュビッツ強制収容所にいたナチスの親衛隊員が、規約に違反して教師をしていることがわかる。検察官のヨハンらは、さまざまな圧力を受けながらも、アウシュビッツで起きたことを暴いていく。

イラクで恋人を失ったジャーナリストのトマス・アンダース(ルパート・フレンド)は、戦場への取材に再び赴くを決め、民族紛争に揺れるグルジアへと向かう。2008年8月8日未明、ロシアの軍事介入によって戦争が始まり、彼はロシア軍の非武装地帯への空爆を告発しようとする。しかし、世間は北京で開催中のオリンピックに目が向いており、この事態を報道しようとするメディアはなかった。